北陸工業新聞社
2015/05/23
【石川】二期工事は9月着工へ/白山頭首工概略工程案まとまる/北陸農政局/七ヶ、上郷用水路を前倒し
北陸農政局は、14年度から着手している「国営かんがい排水事業 手取川流域地区」の基幹施設となる白山頭首工について、9月にも二期工事に着工する方針。
22日に白山市内で行われた「手取川流域地区かんがい排水事業推進協議会15年度総会」の中で出先機関である同局手取川流域農業水利事業所の田辺昌幸所長が今後の概略工程案と15年度工程計画案を報告した。
農業用水の安定供給や農業生産性の維持などを図るため、築造後既に約70年が経過し老朽化した手取川の白山頭首工を改修するほか、幹線用水路や水管理施設を整備する。14・15年度の2カ年国債として推進している一期工事「白山頭首工建設工事」は、固定堰の一部や既設魚道の改修を終え7月には完了する予定。引き続き、「白山頭首工(二期)建設工事」が5カ年国債で発注される。予定工期は9月から19(平成31)年7月までとなっている。
また、幹線用水路のうち白山発電所水路(開水路、トンネルL=約600メートル)は14年度に改修工事が完了している。これを受けて、七ヶ用水新水路(開水路、トンネルL=約900メートル)は15年度、上郷用水路(開水路、管水路L=約400メートル)は17年度に着工期間をそれぞれ1年前倒しする方針だ。白山頭首工や幹線用水路の工事等が終わる19年ごろから水管理施設の改修工事に取り掛かる見通し。
15年度の工程計画案によると、「白山頭首工(二期)建設工事」に関しては中央固定堰に着工する。七ヶ用水新水路は「その1」と「その2」に分けて工事発注する。
そのほか、16年度工事に関する設計、仮設用地の測量、頭首工の魚道調査なども並行して実施する。
事業費は基幹施設(白山頭首工)36億2000万円、一般施設(幹線用水路、水管理システム)21億6000万円など計68億円を見込む。