県健康福祉部は2015年度事業概要をまとめた。同部の15年度当初予算の一般会計規模は3235億3452万円で対前年度比6・9%増となった。同部の予算は県予算全体の18・8%を占める。主要事業では、総事業費約63億2200万円で衛生研究所を建て替える「衛生研究所施設整備事業」に着工する。
一般会計の各課別予算額は@健康福祉政策課331億3268万円(前年度当初比20・3%増)A健康福祉指導課97億5149万円(同16・1%減)B健康づくり支援課7億9311万円(同17・0%増)C疾病対策課104億2222万円(同31・1%増)D児童家庭課540億6624万円(同7・8%増)E高齢者福祉課98億2741万円(同12・7%増)F障害福祉課391億7755万円(同1・5%増)G保険指導課1581億5322万円(同6・7%増)H医療整備課76億7090万円(同11・0%減)I薬務課1億5307万円(同10・7%減)J衛生指導課3億8659万円(同2・2%減)。
主要事業では、衛生研究所建て替えのほか、待機児童解消に向けた保育所整備等の促進、老人福祉施設整備、県立施設の改革、医療施設耐震化などを予定。
このうち衛生研究所の建て替え事業は、仁戸名庁舎(千葉市中央区仁戸名町666―2)、神明庁舎(千葉市中央区神明町205―8)が老朽化していることから、総事業費約63億2200万円を投入し建て替える計画。昨年度で実施設計を行い、本年度で着工、16年度までの2か年で整備する。
建設場所は、千葉市中央区仁戸名町にある中央防災センターの敷地内。建物規模はRC造(免震構造)4階建て延べ8100u。実施設計は山下設計(東京都中央区日本橋小網町6―1)が担当。17年度内の供用開始を目指す。
また、県立施設の改革では、袖ケ浦福祉センターの施設・設備の改修を実施するとともに、千葉リハビリテーションセンターについて、施設設備の老朽化や手狭な居室の改善の必要性が指摘されていることから、今後の施設整備についての検討を進める。
各課別の主要事業は次の通り。
【健康福祉政策課】
▽保健医療計画(地域医療構想)策定事業=840万円▽衛生研究所施設整備事業(衛生研究所の建て替え)=6億2140万円。
【児童家庭課】
▽民間児童養護施設の整備・改修=7575万円。児童養護施設東海学園(旭市)の改修(木造2階建て延べ387・16u)。社会福祉法人東海学園が学童棟を改築し、小規模ユニット化(14〜15年度の2か年事業)▽情緒障害児短期治療施設の整備=2億3527万円。県内初の情緒障害児短期治療施設(富津市)の創設。社会福祉法人ミッドナイトミッションのぞみ会が既存建物(RC造3階建て延べ2922・92u)を改修し、定員30人、通所定員5人の施設を整備▽民間立乳児院の整備=23万円。保護を必要とする乳幼児を受け入れる乳児院について、民間施設の設置者を公募▽待機児童解消に向けた保育所整備等の促進=65億3700万円。国の交付金により造成した基金などを活用し、民間保育所、民間認定こども園の施設整備費等(賃貸含む)に対し助成する。@保育所緊急整備事業(安心こども基金等)46億9900万円A賃貸物件による保育所整備事業(同)8億3800万円B保育所整備促進事業10億円
【高齢者福祉課】
▽千葉県高齢者保健福祉計画(15〜17年度)策定・推進事業=1459万円▽生涯大学校運営事業=2億7864万円。次期指定管理者の指定に向け、募集要項等を作成し、事業者を公募▽老人福祉施設整備事業=49億2000万円。広域型特養ホーム整備予定(県1200床、千葉市創設2施設160床、柏市増築1施設50床)
【障害福祉課】
▽第5次千葉県障害者計画(第4期障害福祉計画含む)の策定=398万円▽社会福祉施設等施設整備費補助金(国庫補助)=4億5140万円▽障害者グループホーム等建設費等補助=2億3500万円▽県立施設の改革=24億1169万円。@袖ケ浦福祉センター運営事業11億324万円A千葉リハビリテーションセンター運営事業13億845万円
【医療整備課】
▽看護学校施設・設備整備事業(地域医療再生臨時特例基金)=2億2928万円。国際医療福祉大学新設(定員100人)▽看護師等養成学校整備促進事業=8億4939万円。看護師学校の新設・定員増に伴う施設整備及び初度備品整備に対し助成。東京情報大学(定員100人)、秀明大学(同)、東邦大学(定員60人)の新設施設▽病院内保育所施設整備事業=3626万円。病院内保育所の開設に必要な新築、増築及び改修に要する工事費等を補助(6施設)▽看護師宿舎施設整備事業補助金(6施設)=1億9963万円。看護師宿舎(個室)の建設費を補助(6施設)▽救命救急センター設備整備補助=1億8693万円▽ドクターヘリ関連施設整備事業=2250万円(地下燃料タンク設置)▽小児医療施設施設設備整備事業補助=4306万円▽災害拠点病院施設設備整備事業=190万円▽医療施設耐震化臨時特例整備事業=4億6494万円(うち整備補助4億6459万円)▽医療施設耐震整備事業補助=1億6157万円。医療施設耐震化工事に対する補助(新築、増改築、耐震補強)