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日本工業経済新聞社(群馬)
2015/05/19

【群馬】県桐生土木が2015年度事業概要を公表


県桐生土木事務所(松岡利一所長)は、2015年度の事業概要を明らかにした。総事業費は明らかにされなかったが、昨年度を上回る予算が配分されているもよう。主要事業である主要地方道大間々世良田線笠懸薮塚工区や主要地方道桐生伊勢崎線阿左美2期工区といったバイパス整備のほか、一級河川石田川流域調節池整備などで複数の工事発注が予定されている。また、一般県道小平塩原線寅久保バイパス整備では、新設する橋梁の詳細設計が委託される。
東毛地域では、昨年度に東毛広域幹線道路が全線開通し『7つの交通軸構想』の渡良瀬軸の整備推進も期待されているところ。そうした状況を受け、同事務所の所管事業の中では、大間々世良田線笠懸薮塚工区バイパスが最も大きく予算が配分されているという。
同バイパスは、太田市大原町からみどり市笠懸町鹿までを南北に全長3400m、幅員22・75mの4車線で新設するもの。昨年度から工事が始まり、JR両毛線を越える跨線橋の下部工や笠懸町久宮で雨水排水用の函渠工事、用地買収が進んでいる。
本年度は、上期末に線路南側の久宮周辺で道路改築工事2件、函渠工事1件の発注を予定している。さらに、上期中に久宮での用地を確保し、道路改築工事1件を秋ごろ入札する。また、両毛線北側で調節池整備工事を同時期に発注する。線路北側では、調節池が跨線橋盛り土部の雨水排水をカバーすることになり、この盛り土部の補強土壁工事1件も本年度内に入札する考えだ。
桐生伊勢崎線阿左美2期工区では、みどり市笠懸町阿左美地内の国道50号と現道部の間で昨年度に発注した複数の道路改築工事が進行中。本年度は、施工区間に挟まれた未実施箇所の道路工事1件を早期発注するほか、用地買収を進め、本年度末にさらに1件の工事を発注する。このほか、懸案である国道50号アンダー箇所の歩道設置についても、工事発注に向け準備中。現在の幅員では歩道が確保できずにいたが、国道50号の盛り土部へ歩道用函渠を整備する計画のため、国道を管理する国土交通省との間で協議を進めている。
阿左美2期工区は、L400m区間でW24mのバイパスを整備する事業。同工区の西側では、L約2000mの現道拡幅事業が阿左美大原工区として計画されており、本年度は地元説明会と用地測量が行われる。
石田川流域調節池整備は、昨年度からC1池の掘削が進んでいるところ。周辺は水田に囲まれており、本年度は農業用水路の付け替え工事を3分割し、8月ごろに入札する。
小平塩原線寅久保バイパス整備は、昨年度に福岡大橋に近い道路部の工事を実施。本年度も、その先の道路工事1件を上期末ごろに入札する予定だ。みどり市大間々町塩原から小平にかけてL全長1030m、W11mで計画されている同事業は、塩沢川を渡河するためL83mの橋梁を架設する。昨年度に橋梁の予備設計を長大(東京都中央区)が手がけており、本年度は詳細設計に着手する。
桐生市新里地区を東西に走る一般県道笠懸赤堀今井線の道路改良事業は、下期にL250mの発注を計画。また、同地区を南北に抜ける計画の一般県道梨木香林線の道路改良事業はルート検討を進め、本年度は道路部の詳細設計に入る。
桐生市の市街地で計画されている主要地方道桐生田沼線、一般県道小俣桐生線、主要地方道前橋大間々桐生線などの電線共同溝整備事業は、地元説明会や用地買収の促進を図る。このほか、みどり市大間々町大間々の主要地方道太田大間々線諸町交差点改良事業については地元説明会を開き、了解が得られれば詳細設計へと移る。