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日刊建設工業新聞
2015/05/13

【鳥取】県と市町村が行政懇談会開く/移住定住・観光振興など議論/平井知事が強調「勝機はある」 地方創生で連携確認

 県と市町村の行政懇談会が12日、県庁講堂であり、平井伸治知事と県内市町村長らが地方創生をテーマに連携すべき事業を話し合った。平井知事は「地方創生のゴングが鳴った。県と市町村が緊密に連携すれば勝機はある。幸せを形作ることができる」と呼びかけ、連携を強調した。
 議題の柱は▽少子化対策▽移住定住▽観光振興−の三つ。移住定住では鳥取市と岩美町が移住定住推進交付金の拡充を求めたほか、若桜町の小林昌司町長は移住者の受け入れで整備を進める町営住宅をめぐり、「財源の社会資本整備総合交付金が少ない」と指摘。地方創生に大きな課題として交付金の確保を県に要請した。
 智頭町の寺谷誠一郎町長は、メンタルヘルス対策として大企業の従業員を民泊形式で受け入れ、森林セラピーを体験してもらう計画を紹介。「この取り組みを県全体に広げていきたい」と語った。
 また、県が高齢者の移住を受け入れるモデルケースとして「CCRC」(アクティブシニア移住)を説明。米子市の野坂康夫市長が消極的な姿勢を示したのに対し、南部町の坂本昭文町長は「高齢者からつながりができ、大きな動きになる」と期待を込めた。
 観光振興では、竹内南地区貨客船ターミナルが直轄事業に採択されたのを受け、境港市の中村勝治市長が「今年はクルーズ船の寄港で3万人を超える観光客がやってくる」と述べ、県内観光の促進につながるハード面の整備を要請。若桜町と八頭町は4月に実施したSL走行社会実験の成果を踏まえ、鉄道を生かした地域振興を東部1市4町で取り組む必要性を訴えた。