建通新聞社
2015/05/13
【大阪】大阪市 大阪社会医療センター基本構想着手
大阪市福祉局は、あいりん総合センター内の医療施設「大阪社会医療センター」の再整備に向けて、基本構想を策定するための公募型プロポーザルを行い、委託先として医療開発研究所(摂津市)を特定した。納期は9月30日。
あいりん地域のまちづくり検討会議での議論を踏まえて、同センターの整備や規模(病床数)・医療機能に関する調査、報告と経営改善のための調査・分析・提案を行うほか、地域町会、支援団体などで構成される検討会議開催に関する支援業務を行う。
大阪医療センターは、あいりん総合センター内の5〜8階部分の延べ床面積3922平方bを使用している。診療科目は、内科、外科、整形外科、皮膚科、精神科、泌尿器科で、病床数は80床。無料定額診療事業のほか、医療・福祉に関する相談や支援、社会医学的調査研究に取り組んでいる。
あいりん総合センターは、1970年建設で、鉄筋コンクリート・鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上13階建て延べ2万3267平方b。大阪社会医療センターのほか、萩之茶屋第1住宅(管理戸数177戸、間取りは2K)、府の労働福祉センター、国の職業安定所などが入っている。施設の老朽化が進んでおり、大阪社会医療センターが入る北棟のIs値は0・20、住宅などがある南棟はIs値0・21と耐震性にも課題を抱えている。
市では、あいりん地域のまちづくり検討会議での提案報告を踏まえ、現在のセンター内の各機能を現在地のほか、近隣敷地に分散して建て替え整備する方針の下、具体化への検討を急いでいる。