建通新聞社
2015/05/11
【大阪】大阪市 うめきた2期へ仮線工事など着手へ
大阪市は、うめきた2期区域のまちづくりで、JR東海道線支線地下化・新駅設置に向け、2015年度内にJR西日本による仮線工事をはじめとする準備工事に着手する。また、15年度の事業認可取得を目指す土地区画整理事業では、UR都市機構の直接施行を想定。両者で進める協議はスケジュールから逆算すると最終段階とみられる。22年末の地下化・新駅開業と、同年ごろからのまちびらきを目指す同区域の基盤整備がいよいよ始まる。
JR東海道線支線地下化・新駅設置では、2月2日にJR西日本と基本協定を締結、JR西日本が実施設計を策定中。工事は、区域北側に位置する大阪市北区中津1丁目の線路区間を対象とする仮線整備から始まる見通し。仮線は、本線南側の鉄道敷地(盛り土部)を活用して設置。仮線整備後、掘割部の工事可能箇所から順次進めるもよう。掘割部の最大深さは5b程度。
計画延長は大阪市北区中津〜福島区福島間の約2・3`(トンネル部約1・5`、掘割部約0・8`)。地下化により除去される交差部は踏切1カ所、桁下制限のある立体交差道路2カ所。新駅は、大阪駅北側のうめきた2期開発区域の道路と駅前広場の予定地の直下に設置する。
土地区画整理事業区域の都市計画決定面積は約23・7f。区域内の基盤整備は、大阪駅北1〜3号線などの都市計画道路5路線や交通広場(大阪西口広場)など。地区中心部に配置する都市公園は面積約4・5fで、地区中央部に整備予定の大阪駅北1号線を挟んで南北に配置する計画。同土地区画整理事業に伴う基盤整備は、完成した箇所から順次供用開始し、全体完成は26年度の予定。
スケジュール案では、15年度に土地区画整備事業の事業認可と同年度内の仮換地指定を目指している。事業認可から仮換地までに半年程度の期間を要するとみられ、また事業認可までにも協議や縦覧期間など一定の期間が必要となるため、早ければ5月定例会、遅くとも9月定例会での関連事業費の補正予算計上が見込まれる。
また、事業域内の一部は民間事業者が取得し開発するため、民間提案募集(2次コンペ)を16年度以降早期に実施し、事業者を決める計画。1次コンペは14年3月に実施し、20者の優秀提案者を選定済み。