県と印旛沼流域5市町(佐倉市、成田市、印西市、栄町、酒々井町)は、印旛沼及び周辺河川で計画している水辺の整備や河川を活用した事業などを一体的に推進するため「印旛沼流域かわまちづくり計画」を策定した。計画は国交省に登録申請を行い、登録された。同計画では、@一里塚(ミニ拠点)整備A水辺拠点整備B道路整備(道路事業)Cその他関連する印旛沼周辺整備(佐倉市事業)――などを実施し、印旛沼での親水性及び防災機能、印旛沼へのアクセス向上を図る。
一里塚整備では、西印旛沼8か所、北印旛沼7か所の合計15か所で防災、景観、利用、交通結節点、情報発信の各機能を有する一里塚(ミニ拠点)を整備。
事業は、県が堤防の腹付け盛土や坂路、階段等の基盤整備を実施し、市町等が必要に応じて利活用促進のためのトイレ、ベンチ、看板、駐車場等の施設整備を実施する。事業期間は2015〜19年度の5か年。基盤整備は15年度から、施設整備は16年度から実施する。
水辺拠点は、西印旛沼で、緊急時における水防活動、船着き場、日常時における維持管理、アクティビティの拠点機能を有する水辺拠点を整備する。
14年度から佐倉市の印旛沼周辺地域活性化プランに基づく面整備が事業化されており、県が15年度から西印旛沼水辺拠点の詳細設計等に着手し、早期整備を図る。事業期間は15〜19年度の5か年。県は15年度から高水敷、護岸、先路、階段などの基盤整備を実施し、16年度から市などが船着場、駐車場などの施設を整備する。拠点整備では、佐倉草ぶえの丘、サンセットヒルズ、佐倉ふるさと広場で農山漁村活性化支援交付金などを活用した施設整備が計画されている。
事業の推進に当たっては、成田市、佐倉市、印西市、酒々井町、栄町、千葉県、水資源機構、国土交通省、市民団体、有識者などで構成する、印旛沼流域水循環健全化会議の「水と地域のネットワークWG」が、関係者間の調整を図りながら、ハード整備及びソフト施策を推進する。
同事業では、既存の自転車道等を有効活用しつつ、水辺拠点整備及び一里塚(ミニ拠点)を整備することで、水と地域のネットワークを形成し、広域の水辺利用の促進など効果的・効率的な機能向上が図られる。
このほかソフト面では、流域のブランド力の強化として、個人及び市民団体、企業、大学等の関係者と連携し、@既存利活用プログラム・イベントとの連携及び活用A新規利活用プログラム・イベントの開発B情報発信の強化・充実C印旛沼流域の魅力の強化、ブランド力の強化――など総合的なソフト施策を展開する。
西印旛沼水辺拠点の主な整備内容は次の通り。
▽佐倉草ぶえの丘=@滞在型市民農園の整備A滞在型シェアハウスの整備B農産物加工施設・調理体験施設の整備C研修棟の耐震工事D直売所の整備E食堂の改修G回遊性を高める基盤(看板)(以上、交付金活用事業)H食のイベント等
▽サンセットヒルズ=@市民農園・観光農園の整備Aコミュニティルームの整備Bシャワールームの整備C回遊性を高める基盤(階段)D同(看板)(以上、交付金活用事業)E食に関するイベント等
▽佐倉ふるさと広場=@佐倉花の改修・作業棟の新設A食に関するイベント等B船着場の整備、学習船の購入C印旛沼体験イベント(ボート大会等)D回遊性を高める基盤(自転車)E回遊性を高める基盤(看板)(交付金活用事業)