日本工業経済新聞社(群馬)
2015/05/02
【群馬】県東部農業事務所2015年度県営事業概要
県東部農業事務所農村整備課(片山茂課長)は、2015年度県営事業の概要を明らかにした。本年度当初事業費は3億9947万2000円を確保し、世良田地区の農地整備事業や渡良瀬川中央各地区で農地防災事業などに取り組む。また、新規でみどり市を流れる大間々用水の隧道改修事業がスタートするほか、県営調査計画でも同用水の深沢川頭首工で改修を目指し調査が始められる。
昨年度に引き続き本年度も世良田地区の農地整備事業へ2億200万円と、最も大きく予算が配分された。本年度は世良田地区の幹線排水路である滑川排水路の改修工事がメーンとなる。
太田市世良田町では、一般県道綿貫篠塚線(旧国道354号)の北側に広がる約70haの農地整備と、滑川排水路幹線部分L約1200mの改修が2016年度完成を目指し行われているところ。農地整備は世良田地区の中央を南北に走る主要地方道大間々世良田線から西側をA工区(35ha)、東側の世良田行政センター北をB工区(22ha)、さらに同センター以東をC工区(12ha)と分けている。
農地の区画整理工は13年度にA工区、14年度にB工区で実施。16年度にC工区を予定する。同地区南部を流れる滑川排水路の改修は下流部から進めており、昨年度まででL500mが発注されている。
本年度の同排水路は、市道下へボックスカルバートL200mを新設する工事を予定。施工箇所は普門寺の南付近で、これを2分割し上期中に発注する。また、B工区南側を横断し滑川排水路へ接続している素掘り水路L400mの改修工事も同時期ごろに発注する。
昨年度に区画整理工を実施したB工区では、6月までに補完工事の入札を執行するため準備中。
渡良瀬川中央2−2期地区は3029万円を投じ事業完了を図る。太田市由良町で管理用道路舗装工を行う。上期中に2分割で入札する見込み。
渡良瀬川中央3−2期地区では1200万円を措置し、同市龍舞町で上流部スライドゲートの改修や法面の崩落対策を実施予定。こちらも本年度で完了となる。
県営ため池緊急保全対策では、事業費3320万円を充てて、同市薮塚町にあるため池「湯之入中溜」で堤体改修工事に取り組む。
新規の大間々用水隧道改修事業は本年度、調査設計を予定。みどり市大間々町の山林内にある同隧道は、1962年に整備された素掘り水路にコルゲート管を入れているが、老朽化しているため改修する。事業期間は2019年度までで、総事業費は3億8500万円を試算している。
県営調査計画は2地区を予定。みどり市大間々町の深沢川では、大間々用水取水部が土砂などで埋まり、ゲート操作に支障を来している。そのため、本年度から2カ年かけ調査を行う。
また、太田市大久保町の薮塚西部地区では、雨水排水対策を計画中。来年度からの事業化へ向け、引き続き調査設計に取り組む。