市川市は、次期クリーンセンター施設整備基本計画等検討業務をパシフィックコンサルタンツへ委託することを決めた。現在のクリーンセンターについて延命化工事を実施したものの、2023年度には再び耐用年数を迎えることから、24年度の新施設稼働に向けて、本年度と来年度の2か年で施設整備基本計画等の検討を行う。建て替える場合は現施設南側の敷地を候補地として考えているが、既存施設の再延命化との比較検討も行い、効果を見極めたうえで方針を決定する。
今回の業務委託は、今月21日の一般競争入札(事後審査型)によるもので、予定価格3071万円に対して落札額は2480万円(いずれも消費税を除く)だった。ほかに八千代エンジニヤリングとエイト日本技術開発が入札に参加したが、いずれも失格判定基準価格を下回り、失格となった。
施設整備基本計画等検討業務の内容は、@基本的方向性検討業務A基本計画検討業務B土壌調査計画策定業務C再延命化可能性検討業務。委託場所は田尻1003−1他、委託期間は17年3月21日まで。
基本的方向性の検討では、施設整備の基本的な考え方を整理するとともに、発生ごみ量の実績及び将来ごみ量推計、市全体のごみ処理フローなど基本条件を整理。
それを踏まえて、施設規模の算定、ごみ処理方式、リサイクル施設整備の基本方針、施設概略配置計画、概算工事費の算出といった次期クリーンセンターの基本的方向性を検討。併せて余熱利用の基本的方向性や今後の事業スケジュール及び課題についても整理する。
また、基本計画検討業務では施設の災害対策、災害廃棄物処理体制、防災拠点としての位置づけ、施設整備(リサイクル施設整備方法の検討、新施設規模の算定)等について整理するとともに、ごみ処理方式の検討及び評価を行い、建築計画や造成計画、副生成物処理・処分計画、余熱利用計画、運営計画等を盛り込んだ基本計画をまとめる。
現在のクリーンセンター(田尻1003)は、川崎重工業の施工で1990年から工事が進められ、94年に稼働を開始したもので、全連続燃焼式ストーカ炉600t(200t/24h×3基)の焼却施設と衝撃剪断併用回転式75t/5hの不燃・粗大ごみ処理施設を備えている。
建物規模は、工場棟がSRC・RC・S造地下1階地上7階建て、管理棟がRC造地上3階建てで、総延べ床面積2万3450・33u(工場棟1万9872・88u、管理棟3376・12u、付属棟201・33u)。
全体敷地面積約4万1900uで都市計画決定を受け、そのうち北側の約2万7000uを現在のクリーンセンターの敷地としている。南側の土地は、前の清掃工場があった場所で、都市計画決定区域内にあることから次期施設の候補地とした。