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日本工業経済新聞社(茨城)
2015/04/22

【茨城】つくばみらい市 福岡地区への工業用地整備 組合設立準備会が発足

 つくばみらい市が民間による買収型の組合土地区画整理事業(業務代行方式)で計画する福岡地区工業用地整備の本格実施に向けて、地権者による土地区画整理組合設立準備会が今月19日に発足。20日に準備会から片庭正雄つくばみらい市長宛てに「準備会結成届け」と「技術的援助申請」が行われ、市は同日付で準備会への技術的援助を決めた。本年度下半期には、民間事業者(業務代行者)を募集、選定するとともに、都市計画変更の手続きを開始する。
 現在、市内の坂野新田や福岡地内における工業専用地域120 haには、約70社が立地しており、ほとんど空きがない状況で、市として企業を誘致する場所がない。
 しかし、2015年度に圏央道の県内区間開通が予定されているなど、交通アクセスが向上することにより、工業用地の需要拡大が見込まれている。
 そこで市は昨年度、「新産業誘致のための基盤整備に係る基本計画」をセントラルコンサルタント活城営業所(牛久市)に委託して策定。この結果を踏まえ、現在ある工業専用地域の西側、福岡地区の約32 haを工業用地として整備していくこととした。
 計画区域は福岡・南・坂野新田・台の各一部で、計画用地は工業・物流など。現況は山林・畑・宅地で、地権者数は約130人。
 事業手法は、民間による買収型の組合土地区画整理事業(業務代行方式)を採用。この方式は、民間事業者が保留地の取得を条件として、組合からの委託に基づき、組合の事務、計画・設計・工事等といった業務を代行する制度。
 民間事業者の持つ資金調達能力と知識・技術・経験を活用することにより、円滑な事業推進と企業誘致を図ることが期待でき、権利者の手間や負担が大幅に軽減される。五霞町や埼玉県の久喜市などがこの方式を採用している。
 昨年度に3回の地権者説明会を開催し、今月19日には地権者組織である「福岡地区土地区画整理組合設立準備会」設立総会が開かれた。準備会の会員は4月19日時点で121人。16年度内の土地区画整理組合設立を目標としている。会長は中島清和氏、副会長は片見幸男氏と大藤芳夫氏が務める。
 翌20日には準備会の役員が片庭市長と面会し、技術的援助などの申請書を市に提出。同日付で、市は準備会への技術的援助を決定した。
 本年度前半は、現況測量を行うとともに、市街化区域編入に関する関係機関協議を開始。下半期には民間事業者(業務代行者)を募集し、選定。年度内に基本協定を締結したい考え。
 また都市計画変更の手続きも並行して進め、16年度内の事業認可を目指す。