日本工業経済新聞社(群馬)
2015/04/20
【群馬】国土交通省渡良瀬川河川2015年度事業概要
国土交通省渡良瀬川河川事務所(牛膓宏所長)は、2015年度事業概要を公表した。予算総額は33億5900万円とし、前年度と比べ約7%の減少となった。内訳は砂防事業費10億4700万円、河川改修費10億500万円、河川維持修繕および工作物関連応急対策事業費12億7700万円、総合水系環境整備事業費3000万円となっている。本県関連では、昨年度から引き続き日暮沢砂防堰堤や大久保沢砂防堰堤、関守床固群などを進めていく。
砂防事業から見ていくと、桐生市川内町の山田川流域で整備が進められている日暮沢砂防堰堤には、1億1900万円を投入する。本年度は3号堰堤の整備工事を夏ごろに公告する。3号堰堤は、昨年度に設置した2号堰堤の上流に整備され、規模は堤長40m、堤高10m、コンクリート打設量約1500<001a>の鋼製スリットタイプの堰堤。2年国債で取り組む。
同じく山田川流域の大久保沢砂防堰堤は、1億4300万円を確保。ゼロ国債を活用しすでに発注済み。堰堤の下流へ流木捕捉工を整備する。この工事で事業完了となる。
桐生市とみどり市にまたがる小黒川の関守床固群は、護岸工事を公告中。事業費は2億200万円とし、護岸工150mを実施する。来年度以降に4号床固工と1号帯工などの工事を予定しており、17年度の完了を目指している。
このほか、みどり市東町荻原を流れる渡良瀬川本川で計画されている花輪床固群事業で、引き続き砂防指定地の設定に向け、本省などと調整を行うほか、桐生市黒保根町宿廻の深沢川では、梨木川8号砂防堰堤の整備を目指し、用地交渉を続ける。
また、管内一円にある老朽化した砂防堰堤の長寿命化計画は昨年度に策定しており、16年度からの計画着手を考えている。
河川事業では、太田市と栃木県足利市で渡良瀬川の弱小堤対策に取り組んでおり、本年度は堤防のかさ上げに伴う樋管改築が予定されているほか、堤防拡幅に向けた用地買収を実施する。さらに佐野市の秋山川では用地買収と堤防工事、足利市では河川空間の利用を促すため、高水敷整正や管理道路整備を実施する。