県総合企画部交通計画課は「千葉県における鉄道アクセス向上に関する調査業務委託」の企画提案募集で一般財団法人運輸政策研究機構(東京都港区虎ノ門3―18―19)を特定した。応募者は同者を含む2者だった。委託工期は2016年3月22日。委託料の上限は1000万円以内(消費税込み)。
同業務では、国の政策やJR東日本の羽田空港アクセス線など新たな路線の構想、航空需要の増加予測などを踏まえ、成田空港や東京都心へのアクセス向上のための改善策を検討する。
具体的な業務内容は、成田空港へのアクセス向上策として「成田空港付近の単線区間の複線化」、東京都心へのアクセス向上策として「JR京葉線と武蔵野線の合流地点(市川市高谷付近)〜新木場駅間の複々線化」を検討する。概算事業費、事業採算性などを検討し、効果・影響、事業採算性を分析、実現に向けた課題を整理する。
成田空港への鉄道アクセスの向上策では、単線区間の複線化と併せて、空港駅の二重改札の解消、バリアフリー、案内表示の改善など利便性の向上策についても検討する。
京葉線の複々線化では、同箇所を複々線化し、京葉線とりんかい線の相互直通運転、京葉線と羽田空港アクセス線の相互直通運転が実現した場合の、京葉線の運行パターンを設定。さらに、その運行パターン下での需要予測を行う。
県では13年度に「千葉県における今後の都市鉄道のあり方に関する調査」を実施。東京駅を中心として概ね50q圏の範囲を対象に、鉄道に関する他の交通モードも含めた検討を行った。
今回の業務は、同調査で整理した課題や今後の方向性を踏まえ、具体的施策について追加調査を実施するもので、「成田空港への鉄道アクセスの向上策」と「東京都心へのアクセス向上策」について企画提案を求めた。13年度の調査も運輸政策研究機構が担当した。