建通新聞社四国
2015/04/17
【徳島】徳島県の2015年度入札・契約制度改正等
徳島県は、2015年度の入札・契約制度の改正と運用の改善を決めた。項目は「建設産業の担い手の確保・育成」(経営事項審査における若年者雇用の評価など)、「地域を支える建設企業の適正な評価(地域防災力の強化)」(経営事項審査における建設機械の評価など)、「円滑な事業執行への対応」(工事着手日選択工事の一部試行など)、「企業の負担軽減など」(施工パッケージ型積算方式の導入など)、「県内企業の活用推進」(県内企業への優先発注など)―の5項目。16年度以降に適用する周知事項や国の制度改正を受けたもの、また、すでに周知または実施済みのものもあるが、原則5月1日から適用する。
主なものでは、格付けに女性従業員とUIJターンに対応した新卒者の雇用の評価を設ける。これら評価は17年度の格付けから実施する周知事項として明記。具体的には、女性技術者の雇用は上限10点で1人当たり2点、技術者以外の女性職員の雇用は同1点、新規雇用(入札参加申請の前々年の1月2日以降の雇用)の場合にはさらに同1点を加点する。新卒者の雇用評価では、これまで県内の学校を卒業した者に限定していた新卒者の雇用評価を県外の学校にまで拡大することにしている。
また、総合評価落札方式の評価項目に工事現場の見学や職場体験などの「担い手の育成・確保」に資する提案(2億円以上の標準型・簡易型Bの一部工事で試行)と登録基幹技能者の活用(16年度から1億円以上の標準型・簡易型で試行)を追加する。
このほか、地域を支える建設企業を適正に評価するため、格付けにおける防災活動の評価について、17年度から防災活動の出動実績に大雪時などを追加したり、ボランティア活動に防災活動を追加する。円滑な事業執行の対応では、一般競争入札の一者入札原則有効を業務委託にも適用する。企業の負担軽減などでは、すでに周知済みの施工パッケージ型積算方式に7月以降に積算する土木工事と港湾工事から順次移行していく。
15年度の入札・契約制度の改正と運用の改善の決定を受けて、県土整備部は、21日以降、出先事務所単位で建設企業向け説明会を開催することにしている。