日本工業経済新聞社(群馬)
2015/04/15
太田市、石綿管更新工事8件を6月入札目指す
太田市は本年度、石綿セメント管敷設替え工事を8件予定しており、6月の入札に向けて準備を進めている。本年度は計L約3600mを予定しており、全て開削工法で工事を進める。本年度は来年度へ工事が繰り越せないため、早期に発注し年度内完成を急ぐ。水道事業会計予算の配水施設改良費には、4億8387万円を確保。この中から8件分の工事費のほか、2016年度施工箇所の設計委託費も拠出する。
太田市は館林市、みどり市、板倉町、明和町、千代田町、大泉町、邑楽町と上水道事業の統合計画を進めており、2016年4月に水道企業団を設立する。国は、市町村が運営する水道の広域合併を推し進めるため、老朽化した施設の更新に対して交付金制度を設けており、統合の前年度から活用できることとなっている。
市は、これまで市単独予算で石綿管の敷設替えを行ってきたが、本年度から同交付金を活用する計画で、まもなく内示される見通しだ。ただ、企業団設立にあたり来年2月ころには資産を確定させるため、本年度分の工事は年度内に完成させる必要がある。本年度の施工箇所は、昨年度に設計を作成済み。いずれも既存の石綿管を撤去し耐震性ダクタイル鋳鉄管へと更新する。
1カ所目は大原町の薮塚本町南小学校の南を走る市道、2カ所目は六千石町のフジメタルリサイクル太田工場の周辺を東西に抜ける市道、3カ所目は新田金井町の東都積水太田工場近くの市道、4カ所目は新田村田町の主要地方道足利伊勢崎線の北側でそれぞれ工事を予定している。また、5カ所目は武蔵島町の国道17号上武道路の東側で、一般県道由良深谷線と交差する市道。6カ所目は、東金井町の金山自然公園内にある金山配水池の管路。7カ所目は内ヶ島町を走る一般県道太田大泉線の北側の市道で、龍舞町にまたがる。8カ所目は、宝町にある宝泉中学校の北側を南北に走る市道。このうち、金山配水池の施工延長は、他よりもやや短め。
市はこれらを同時期に入札する予定で、6月ころまでに執行する考え。来年度施工分の設計委託も、本年度の延長と同規模となる見通し。
市は、本年度から10カ年計画で市内に残存する石綿管L約65qを更新する。来年度は、設立した企業団のようすをみるため、施工延長は本年度と同規模に抑えるが、担当課では10カ年計画について「最低でも年L3600mは実施する。17年度以降は延長も長くなり、県道下にある管渠も更新していきたい」と話している。