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　四国地方整備局は９日、２０１５年度の国土交通省予算配分決定を受けて所管事業計画を明らかにした。四国全体では３２８２億円の配分で対前年度当初比５％増と本省全体に比べ大きく伸ばした。昨年８月に発生した台風12号、11号で発生した深刻な浸水被害を踏まえた再度災害防止への重点配分等が影響し前年度（３１４０億円）より１４２億円増加した。新規事業は、台風11号で床上浸水等甚大な被害を出した徳島県の那賀川加茂箇所（阿南市）で外水氾濫（はんらん）による家屋浸水被害の解消を目的に、床上浸水対策特別緊急事業として築堤事業（直轄）に着手するほか、香川県で高松市が行う市道高松海岸２号線屋島大橋大規模修繕（補助）に配分。また、高知県では直轄で仁淀川の宇治川、日下川で床上浸水対策特別緊急、江尻地区かわまちづくりに新規着手する計画だ。このほか継続で進める徳島、香川両県の一般国道32号猪ノ鼻道路整備で、両県に跨る懸案の「新猪ノ鼻トンネル」工事に15年度に着手するほか、愛媛県では15年度に一般国道56号伊予インター関連（伊予市上吾川〜下吾川）の開通や松山港外港地区国際物流ターミナル整備の岸壁（水深13�b）、防波堤南の完成を目指す。
　15年度四国地方予算額の内訳は直轄が１４０７億円で前年度当初比２％増。補助・交付金は１８７５億円で同比６％増と顕著に伸びた。
　四国４県別で見ると、徳島県には約７５９億円の予算配分。このうち直轄は４３２億円。補助関係は補助14億３７００万円と交付金３１３億１５００万円の計３２７億５２００万円。香川県には約３６４億円の配分。このうち直轄が１１６億円、補助関係は補助28億８６００万円と交付金２１９億１３００万円の計２４７億９８００万円。愛媛県には約９７３億円。このうち直轄で３３６億円、補助関係で補助77億８４００万円と交付金５５９億１３００万円の計６３６億９７００万円の予算が配分された、高知県には約１１７６億円が配分。直轄で５１３億円、補助関係で補助52億６７００万円と交付金６０９億５７００万円の計６６２億２４００万円の予算が配分された。
　香川県では、一般国道32号猪ノ鼻道路整備（徳島県三好市池田町州津〜香川県三豊市財田町財田上、延長８・４�`、全幅７・５�b、ＮＡＴＭ工法）で懸案となっていた両県境の「新猪ノ鼻トンネル」４・１�`の本体工事に着手する。15年度準備工、16年度から香川県側から掘削に入る。本年度の事業費は４億９３００万円。
　また、国土交通省が新規に創設した補助制度で高松市が市道高松海岸２号線屋島大橋大規模修繕で、既存屋島大橋（橋長４２０�b）の下部工の橋台・橋脚のひび割れ修繕などに取り組む。同制度は地方自治体が管理する道路の大規模修繕・更新費に特化。四国管内では屋島大橋が新制度での初採択となる。修繕や更新の全体事業費で市区町村管理する道路で３億円以上が補助の適用条件。本年度９１００万円。