建通新聞社(神奈川)
2015/04/10
【神奈川】東京商工リサーチ横浜支店 2014年度の神奈川県企業の倒産状況 建設業の減少顕著 全体も減少
東京商工リサーチ横浜支店は、2014年度(2014年4月〜15年3月)の神奈川県企業の倒産状況(負債総額1000万円以上)をまとめた。件数は前年度比12件(2・1%)減の572件。負債総額は593億2100万円で、前年度比14・0%の減となった。建設業は、件数で13・4%減、金額で2・8%減となった。
年度の倒産件数が600件を下回るのは2年連続で、倒産減は5年連続となった。負債総額は平成に入って3番目の低さ。1件当たりの負債総額は1億0400万円で平成に入って最少。
業種別では建設業の倒産件数が大幅に減少。サービス業・他が最も多く、建設業を上回ったのは平成に入って初めて。
建設業の倒産は136件で、前年度比13・4%減。業種別構成比では全体の23・8%を占めるが、サービス業・他が141件となり業種別構成比では24・7%を占め建設業を上回った。「堅調な公共投資を背景に改善した」とする。不動産業の倒産は20件で、前年度比9・1%減。負債総額は、49億9600万円で15・5%増加した。
全体で10億円以上の大型倒産は5件発生。前年度比で37・5%減少した。しかし、32億円超の負債総額で倒産した横須賀市の建売住宅販売業、30億円の負債総額で倒産した横浜市神奈川区の建設コンサルタントなど、大型倒産には建設関連業が多い。
地域別で件数を見ると、政令指定都市の横浜市が285件、川崎市が83件、相模原市が34件で上位を占める。横浜市は前年度比で増加した。他の市で特に悪化が目立つのが鎌倉市の13件。全市の中で5番目に多く、前年度比85・7%増となった。