日本工業経済新聞社(群馬)
2015/04/09
【群馬】前橋市東消防署は6月市議会へ追加計上
前橋市は、東消防署の改築に向けて総事業費5億9388万1000円を投入する。本年度の当初予算には1億7816万5000円を計上したほか、2016年度の債務負担行為に4億1571万7000円を設定した。9月市議会へ工事請負契約締結の議案上程が行われることとなりそうで、夏前には建築工事の条件付き一般競争入札が公告される見通し。その後、機械設備、電気設備もそれぞれ公告される。外構工事を含めて16年度内の事業完了を目指しており、現在は積算を行っているところ。
東消防署は、樋越町の敷地6519uに事務所・車庫棟(RC造2階建て、延べ床面積973・75u)をはじめ、車庫棟(S造平屋建て、延べ床面積244・20u)、ボンベ充填庫(RC造平屋建て、延べ床面積8・92u)、訓練棟(S造平屋建て、延べ床面積26・80u)、危険物倉庫(RC造平屋建て、延べ床面積13・90u)で構成されている。2014年度中に敷地に隣接する部分の造成工事を行ったほか、訓練棟や駐輪場の解体などに取り組んだ。
本年度は、その隣接地へ新たな東消防署庁舎(RC造一部S造2階建て、延べ床面積1733u)を建設する。車庫部分のみS造で、本庁舎はRC造とする。
庁舎を横からみると、車庫部分は本庁舎の手前に建設する形となる。庁舎1階には玄関、事務所、防火衣室をレイアウトし、2階には個室の宿直室、風呂場、トイレ、厨房、食堂を配置する。さらに、多目的研修室を設け、会議や集会所としても活用できるようにする。
設計は、福島建築設計事務所(前橋市)が作成した。なお、5月ころにも完成イメージ図が明らかとなる見通し。
以前は、本年度早々の工事公告を目指していたが、積算を行ったところ、労務単価や建設費の高騰で追加予算を組むこととなりそう。このため、6月市議会へ上程する補正予算に追加事業費を計上し、承認されたのち早期に発注業務へと進む段取りとなり、夏の公告が濃厚だ。そうなれば、9月市議会へ工事請負契約の議案上程を行い、秋からの着工が見込まれる。来年度に行う外構工事も含め、2016年度内の供用開始を目指している。
火災時や緊急時に備え、常時出動態勢が万全な消防署だが、耐震2次診断を行った結果、耐震性能を示す基準を下回っていたため、より安全で確実な消防体制を整えるため事業実施が決まった。