建通新聞社(東京)
2015/04/03
【東京】都 北青山・成増・南水元の3団地を建替
東京都都市整備局東部住宅建設事務所は3日、「都営北青山三丁目団地基本設計」「都営成増五丁目第2団地(第4期)基本設計」「都営南水元三丁目団地第3期基本設計」の3件の委託先特定に向けたプロポーザル手続きを開始した。創出用地を活用し民間事業者を誘導したまちづくりの検討を進めている北青山三丁目団地については300戸、成増五丁目第2団地は125戸、南水元三丁目団地は120戸程度の規模で既存の住棟を建て替える。いずれも13〜23日に参加表明書と技術提案書を受け付け、その後のヒアリングを経て設計者を特定。5月29日に見積もり合わせをして業務を委託する。
北青山三丁目団地は都営青山北町アパートを建て替えて整備する。1957〜68年に段階的に建設した鉄筋コンクリート造4〜5階建ての住棟25棟(586戸)はいずれも老朽化し、間取りや設備が現在の住宅ニーズに対応していない。このため、「20年度までに都営住宅の耐震化100%」との目標に沿って、既存の住棟を全て解体した跡地に、鉄筋コンクリート造で300戸程度の住棟と、保育園・児童館(住棟との合築で延床面積2000平方b程度)、集会室、自転車置き場、駐車場、ごみ保管施設などを建設する。
プロポーザルに当たり棟数などは指定せず、敷地の条件などを踏まえた配置計画の提案を求める。納期は90日間。
同アパートをめぐっては、建て替えに併せて創出する用地に民間開発を誘導して新たなまちづくりを進める方針を都が打ち出している。質の高い民間開発を誘導しつつ、最先端の文化・流行の発信拠点を形成することを狙っており、今回の設計業務とは別に具体的な事業手法や区域、スケジュールなどの検討を進め、15年度中に実施方針を策定する。
所在地は港区北青山3ノ4で、敷地面積は約3万9200平方b。用途地域は大半が第1種住居(建ぺい率60%、容積率400%)で、国道246号側の一部が商業(建ぺい率80%、容積率600%)となっている。
成増五丁目第2団地は、60年代前半に建設した都営成増アパート(板橋区成増5ノ19)を建て替えて整備する。これまでに第1期・2期として6棟の住宅を新築し、現在は第3期の事業を進めている。今回の第4期では、62年と64年に建設した24・25・32・33号棟の4棟106戸を解体し、跡地に鉄筋コンクリート造で125戸程度の住棟を建設する。棟数などの指定をせず、最適な配置計画の提案を求める。納期は35日間。今回の事業区域面積は約5400平方b。
南水元三丁目団地の整備は、65〜68年に建設した都営水元小合アパート(葛飾区南水元3ノ3他)の建て替えで対応する。敷地南側で第1期・2期事業を実施しており、今回の第3期では既存の1・2・9号棟の3棟100戸を解体し、跡地に鉄筋コンクリート造で120戸程度の住棟を新たに建設する。こちらも棟数などを指定せず、事業者の提案を求める。納期は35日間。今回の事業区域面積は約5600平方b。