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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/03/27

【山梨】小仏トンネル渋滞対策で新トンネル

 本県などで組織する「中央道渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ」は24日、小仏トンネル付近(上り線。東京都八王子市〜神奈川県相模原市)の具体的対策方針を決定した。約5qにわたり左側に付加車線を設置する。そのうち上野原IC側約3・5qは新しいトンネルを含む別線とし、その後の約1・5qは車線運用を見直し2車線を3車線とする。
 今後は、中日本高速道路(NEXCO中日本)などが事業化へ必要な手続きを行い、測量や詳細設計を進め、着工を目指す。用地取得や施工には一定の時間が必要となるが、具体化すると中央道の物流や観光面での効果が期待される。
 小仏トンネル周辺の上り線は、サグ(上り坂)や登坂車線の減少、トンネルによる心理的圧迫による速度低下などで、特に休日の夕方などに深刻な渋滞が発生し、その解消が大きな課題になっている。
 そのため関係者が対策協議会で検討を重ね、24日に開かれたワーキンググループで具体的な対策方針を決定した。
 方針では、渋滞抑制にはボトルネック部の交通容量の拡大が効果的と判断。既にある登坂車線(L約1・8q)と接続する形で、新トンネルを含めて新たな付加車線を設置する。その後は本線の車線運用を2車線から3車線とする。
 小仏トンネル付近は急峻な山岳地形で、現在のトンネル内の路肩は0・75mと狭い。
 本県では、小仏トンネル付近の渋滞対策を県の再重要課題と位置付けている。具体的な対策が示されたことについて後藤斎知事は「国交省や関係者へ感謝するとともに、大変喜ばしく思っている。決定された方針に基づき高速道路会社による一刻も早い事業着手を国などへ要望してまいります」とコメント。
 一方、対策協議会では、渋滞箇所となっている調布IC付近についても対策を決定。調布ICからの上り約3qについて、既存幅員(現況は片側2車線)の中で車線運用を見直して交通容量を拡大する。