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日本工業経済新聞社(群馬)
2015/03/26

【群馬】三者技術検討会開催のハードルが下がる

県県土整備部は、発注者と施工者が工事発注後に行う打ち合わせ協議に、当該工事に関わる詳細設計などを担当した設計者が加わる「三者技術検討会」の開催対象工事を広げる。従来は発注者が必要と判断した工事を対象としていたが、施工者が必要と判断し、発注者と合意した工事も対象とする。併せて、検討会に必要な資料作成費も技術管理費に計上する。4月1日以降に公告・指名する工事から適用する予定。
「三者技術検討会」の対象工事拡大は、設計者、施工者、発注者の三者が合同で日常的に遭遇する現場での課題や問題点の抽出、改善策を検討し、若手技術者の技術力向上を図ることを目的に設置されている「三者技術協議会」から出た意見を踏まえて決めた。検討会開催のハードルが下がり、発注者と施工者、設計者の連携が密になり、施工の効率化などにつながりそうだ。「三者技術検討会」は、設計思想の確実な伝達、設計・施工条件や施工上の留意点などを円滑に検討協議することで、監督業務の適正な履行、確実な施工を図り、発注者が求める品質や機能の確保を目的としている。計画・設計分野と施工分野の技術的知識を相互に交換することで、三者の技術力向上、施工者における施工効率化、コスト縮減の可能性追求、設計者における設計内容の品質向上を目指す。
従前は発注者が必要と判断した、橋梁や擁壁、ボックスカルバートなど重要構造物を施工する工事に限られていた。開催件数も2011年度が8件、12年度が16件と多くない。開催に要する経費のうち、技術管理費に積み上げ計上されるものは設計者が検討会で打ち合わせをする人件費のみで、資料作成費は施工者もしくは設計者の負担となっていた。今後は資料作成費も技術管理費に計上し、県が負担する格好となる。提出される見積もりに対し、県が最終的に妥当な金額を判断する形となりそうだ。
検討会対象工事であるということは、設計図書に明示する。