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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/03/23

【山梨】県総合評価、2月までに573件

 県の総合評価委員会の2014年度第2回会合が20日に開かれ、県技術管理課が14年度の発注状況を示し、了承された。14年度(2月末までに契約)の適用は573件。タイプ別で最も多かったのは、施工実績などの客観的な項目だけを評価する「特別簡易型T」の219件。県は15年度も実施方針を変えずに総合評価を適用していく予定。
 県の総合評価は05年度から簡易型で試行を開始。以降、適用範囲やタイプなどを拡大。現在は3000万円以上の一般競争入札(緊急性を要する工事を除く)、予定価格1000万円以上のアスファルト舗装工事(施工体制評価型)および解体工事(同)で実施している。
 14年度の2月までのタイプ別の実施実績は、@企業の施工実績や社会性・信頼性などの客観的な項目で評価を行い配置予定技術者の評価は行わない「特別簡易型T」が219件A客観的項目で評価し配置予定技術者も評価する「特別簡易型U」が139件B特別簡易型以外の工事で特別簡易型の評価項目に加え簡易な施工計画の提案を求める「簡易型」が119件C標準的な仕様に対し社会的要請の高い特定の課題などについて技術提案を求める「標準型」が2件D標準型のうち県外企業対象工事で県内企業を下請けに活用することを加算して評価する「県内下請活用審査型」が3件Eアスファルト舗装工事で施工体制を評価する「アスファルト舗装工事」が76件Fとび・土工・コンクリート工事業として発注し施工体制を評価する「解体工事」が15件。
 委員会で技術管理課は、総合評価発注工事の成績評定点が、総合評価以外の一般競争で発注した工事の成績評定点を上回っていることを示し、品質確保や安全施工などで総合評価の優位性が確保されていると説明した。
 また、県土整備部発注の工事で試行している技術者ヒアリング(工事実績や施工計画など)は、14年度は13件で実施。今後は入札者が多いと見込まれる案件で試行していくとした。
 さらに、30歳以下の若手技術者の配置を評価する案件(2点加点。対象は土木一式工事)について、13年度と14年度で490件で実施し、そのうち若手技術者を申請した業者の落札は47件だったことも報告した。
 そのほか、総合評価実施要領の改正では、同種工事の施工実績および地域精通度について、当該年度を除く過去15年が対象となるため、対象開始年度を平成11年から平成12年に変更する。
 委員会の質疑では、委員が、総合評価適用工事で工事成績評定点のバラツキが見られるのでは質問。県では、総合評価適用工事は工事の難易度が高い案件もあり、評定点が高くなる場合もあるなどと説明した。また、1者入札対策について県では、これまでの建設投資の減少などで受注者の技術者が不足しているため工事を選定しているのではと説明。今後も動向を注視したいとした。