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日刊建設タイムズ社
2015/03/18

【千葉】基幹水利の戸面原ダム計画決定/県君津農業/水管理施設など補修更新

2015年度で新規採択を予定している基幹水利施設ストックマネジメント事業の戸面原ダム地区(富津市)が事業計画決定した。総事業費2億500万円(純工事費1億8932万円)を投入し、水管理施設、観測機器、余水吐水路、ダム管理棟などの補修・更新工事を実施する。工期は15〜20年度の6か年。事業計画書の作成は日本水工コンサルタント(埼玉県さいたま市浦和区高砂3―10―4)が担当。事業の所管は県君津農業事務所。
  同ダム施設は、機能診断の結果、余水吐水路、用水の管理設備機器、漏水観測機器、間隙水圧計、地震計やダムの観測機器類、はなわ揚水機場の水管理制御施設の故障・不具合が明らかになった。このため、機能保全対策工事を実施する計画で、国に事業採択を申請する。
  主な工事内容は、水管理施設の情報処理系、監視制御系、電源系を更新。観測機器は漏水計、漏水記録計装置、地震計、地震記録装置、間隙水圧計、雨量計、TC/TM子局装置、総合気象観測装置を更新。また余水吐水路は側壁の部分更新や内壁面の補修を行う。このほか、ダム管理棟、インクラインなどの補修も予定する。
  同ダムは、1969年から92年にかけて実施された「県営かんがい排水事業湊地区」により、湊川の上流に設置された。ダムの形式は中心コア型フィルダム。規模は堤高31・5m、堤長138・5m、総貯水量435万立方m、有効貯水量386万立方m。揚水機場は形式が横軸両吸込渦巻ポンプで、φ300o110kwのポンプが2台。ダム管理棟はRC造2階建て107u。
  工事費の内訳は、取水施設工928万8000円、余水吐施設工2170万8000円、漏水観測施設工129万6000円、仮排水トンネル施設工75万6000円、ダム管理棟745万2000円、インクライン291万6000円、電気設備工4870万8000円、はなわ揚水機場水管理制御施設工9514万8000円、隧道流入施設工205万2000円。ほかに測量試験費587万6000円、工事雑費480万円など。
  取水施設は、斜樋ゲートが□800×800・2門(配管整備、塗装)、操作盤が油圧調整と開度計を修理。余水吐水路は越流部、移行部、急流部、静水池部、取付水路部で各補修を行い、漏水観測施設はタラップと漏水観測計を補修。仮排水トンネルは内壁断面を補修。ダム管理棟は、屋上シート防水、フェンス更新(H1・10m)、笠木、事務室天井、台所床、ケーブルダクト、外壁ひび割れ、トイレ・浴室、地震自動記録装置、漏水量記録装置、雨量計、総合気象観測装置、流量制御盤、TM/TC子局装置、間隙水圧計、遠方操作盤をそれぞれ補修。隧道流入工は、内壁断面の補修とスライドゲートの補修・塗装を実施する。
  工事の実施に当たっては、ダム施設が湊川の最上流にあることから、工事による騒音、振動、排水など近隣及び下流域の生態系に影響が出ないように、静水池による工事濁水の流出抑制、低騒音重機の使用、防音壁を設けるなど、環境に配慮した施工を行う。
  同地区の年度別事業費は次の通り。
  ▽15年度(616万7000円)=測量試験費587万6000円ほか▽16年度(5116万円)=電気設備工4870万8000円ほか▽17年度(8246万円)=仮排水トンネル施設工75万6000円、ダム管理棟745万2000円、水管理制御施設工7030万8000円ほか▽18年度(2608万3000円)=水管理施設制御施設工2484万円ほか▽19年度(2937万7000円)=余水吐施設工2170万8000円、漏水観測施設工129万6000円、インクライン291万6000円、隧道流入施設工205万2000円▽20年度(975万3000円)=取水施設工928万8000円ほかk_times_comをフォローしましょう
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