建通新聞社
2015/03/17
【大阪】大阪府 北急延伸15年度に都計・免許取得
大阪府は、北大阪急行(北急)の延伸計画で、2015年度中に鉄道の都市計画決定、事業免許取得(軌道法など)を目指す。取得次第、関係者間で基本協定を締結し、着工に向けた準備を進める。その後、早ければ16年度に工事施行認可を申請し、認可次第、事業主体が工事を発注するスケジュールを視野に入れる。来年度はこのほか、北大阪エリア全体の広域交通対策検討を予定。当初予算案に委託費など500万円を計上した。
同延伸計画は、千里中央以北に北急を2・5`延伸し、箕面船場と新箕面の2駅を設置する。これまでに府、箕面市、北急、阪急電鉄の4者で延伸に関する基本合意書を締結。
想定する建設費は600億円。負担割合は、▽北急80億円▽国260億円▽府100億円▽箕面市160億円−となっている。車両費は別に50億円(国、箕面市で折半)を見込む。整備主体は箕面市と北急。営業主体は北急を予定。
本年度は鉄軌道の設計や沿線のまちづくり検討、軌道法などの法的な手続きを進めてきた。開業予定は20年度。
北大阪エリア全体の広域交通対策検討は、予算成立後、調査内容を固め、できるだけ早期に検討業務を外注していく。北急延伸が広域交通に及ぼす影響や将来的に必要となる対策などについて調査を進めるようだ。
新駅(仮称・新箕面駅、箕面船場駅)周辺のまちづくりでは、沿線自治体の箕面市が中心となって、府、大阪大学、大阪船場繊維卸商団地協同組合などを交えた関係者連絡協議会を順次開き、参画する民間企業から具体的な提案を求めていく。
府都市整備部は、北急延伸、なにわ筋線、大阪モノレール延伸などを、成長を支える基盤整備として公共交通戦略事業に位置付け、鉄道ネットワークの充実・強化に取り組む方針を打ち出している。今後、国土軸アクセスや関空アクセスの強化、放射環状型鉄道ネットワークの形成に予算を重点配分していく構えだ。