福島建設工業新聞社
2015/03/12
【福島】ひらた清風中/ECI方式採用を検討/平田村 施設整備の施工者選定で
平田村は、統合新設し28年4月の開校を目指すひらた清風中学校の施設整備の施工者選定について、施工予定者技術協議方式(アーリー・コントラクター・インボルブメント=ECI方式)の採用を検討している。施工予定者は、県内に事業所を有する事業者などを対象に公募プロポーザル方式で選定する方針で、現在進めている敷地造成工事の進捗を見極めながら公告時期などを見定めていく。
ECI方式は、公共工事の品質確保の促進に関する法律の改正により示された「発注関係事務の運用に関する指針」に、多様な契約方式事例の1例として挙げられており、設計段階から工事業者が施工性を検討し設計に反映することで、工事期間の短縮や工事費増大のリスク軽減などが期待される。
先行事例では昨年8月に日本スポーツ振興センター発注の新国立競技場建設、また今月、岩手県釜石市の学校建設事業で同方式が採用されている。村では昨年10月発注の庁舎移転改修で指名10社中9社、12月発注の同校敷地造成で指名12社全者が指名を辞退するなどしており、入札執行におけるリスクの軽減を図るため、同方式の採用を検討し協議を進めている。
村では新年度予算に工事費11億6880万円、設計監理費3030万9000円、建設地地質調査等委託料970万6000円など事業費12億935万3000円を計上。現在、福産建設・八巻工業・ヒラタ技研JVが、永田字堂作から小松原字日照田地内にまたがる9・8fの開発・造成を進めており、施設建設部分の切土工事を先行して進めるなど、建築工事の早期着手に向けて事業を急いでいる。
施設は生徒数200人規模に対応し、校舎棟約4000平方b、小ホール棟約400平方b、屋内運動場棟約1600平方b、武道場棟約400平方bの整備を予定しており、現在、県建築設計協同組合の公募型簡易コンペで選出された田畑建築設計事務所で実施案作成を進めている。