建通新聞社
2015/03/09
【大阪】大阪府 低入札価格調査資料全次数下請から
大阪府都市整備部は、低入札価格調査において全次数の下請け業者の見積もりを調査資料として提出させるなど、低入札価格調査の内容を一部改正し、4月1日以降の公告案件から適用する。下請け業者へのしわ寄せ防止の強化が目的。
低入札調査案件で調査基準価格を下回った場合、現行では、元請け業者と1次下請け業者間の見積もり資料のみを調査。内容についても1次下請け業者が「できる」と答えれば問題なしと判断していた。今後は、全次数の下請け業者の見積もり資料の提出を義務付け、配置技術者などの人件費が不当に削られていないかを詳細に調査する。
入札参加者と予定下請け業者の見積単価については、過去1年以内の取引実績や原価算定に基づく金額から根拠があるかどうかを調べる。
また、施工体制台帳とは別に、品質管理体制と安全衛生管理体制について、府が用意した様式に責任者などを記載させ、体制が確保されているかを調査する。
このほか、WTO案件の特別重点調査で導入している「意向確認書」を低入札調査案件の入札時にも提出するようにし、事前に、調査資料を提出する意向があるかないかを確認。意向のない者については、最低札者でも調査基準価格を下回った場合、入札を無効としてペナルティーを科さず、次点者を候補者とする。
担当者は、「これにより調査期間の短縮を図るだけでなく、急に調査資料の提出を求めることで安易に労務費を削ってしまうような行為を防ぎたい」と話す。
調査方法については形式審査と詳細審査の2段階で実施し、形式審査で全ての資料がそろっていなければ即失格とする。