県教育庁は、2015年度当初予算案の概要を明らかにした。一般会計予算は対前年度当初比1・5%増の4207億4577万円。このうち投資的経費は同4・7%増の145億4474万円。15年度は県立高校125校すべての校舎・体育館等の施設の耐震化工事を完了させる。また、特別支援学校の児童生徒の増加に伴う過密化・教室不足に対応するため、高校の空き教室などを活用した整備を進める。
予算の項別内訳は@教育総務費590億1536万円(対前年度当初比2・8%増)A小学校費1473億9474万円(同0・9%減)B中学校費865億8319万円(同0・4%増)C高等学校費890億2160万円(同7・9%増)D特別支援学校費340億3672万円(同0・0%減)E社会教育費22億9091万円(同22・6%減)F保健体育費24億826万円(同14・9%減)。
主要事業では、県立学校耐震化推進事業に103億8060万円(ほかに債務負担行為1億3600万円)、特別支援学校整備事業に7億4990万円、高等学校再編事業に13億440万円、県立学校空調設備整備事業に1億2395万円を計上した。
県立学校耐震化推進事業では、耐震化工事の完了に向けて85棟の改修工事と10棟の仮設校舎賃貸借などを実施する。また特別支援学校は、高校を活用した施設整備として矢切、大網白里、船橋夏見、湖北の4校と市町村の小中学校等を活用した施設整備として(仮称)栄の新設、飯高、習志野の整備を行う。
高校再編事業では、東葛高校への中学校併設、大原高校、岬高校及び勝浦若潮高校の統合、小見川、小金、印旛明誠の各高校へのコース・学科の設置を予定。
学校以外では、総合スポーツセンター武道館の空調設備実施設計など。
新年度の主要事業は次の通り。(▼は新規事業)
【特別支援学校整備事業】
特別支援学校の児童生徒の増加に伴う過密化・教室不足に対応するため、高等学校の空き校舎などを活用した整備を進める。
▽高等学校を活用した施設整備=6億2660万円。@矢切特別支援学校の整備5億9960万円A大網白里特別支援学校の整備740万円B船橋夏見特別支援学校の整備960万円C湖北特別支援学校の整備1000万円▽市町村立小中学校等を活用した施設整備=1億1910万円。@(仮称)栄特別支援学校の新設(栄町立栄東中学校の改修)5000万円A飯高特別支援学校の整備6310万円B習志野特別支援学校の整備600万円
【総合スポーツセンター武道館空調設備整備事業】
東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ誘致を進めるに当たって、新たに空調設備を整備するための実施設計を行う。
▽事業期間=15〜17年度▽総事業費=3億5662万2000円
【県立学校耐震化推進事業】
125校全ての県立高校の校舎・体育館等の施設の耐震化工事を完了させる。
▽耐震改修=101億7900万円。@改修等工事89億2700万円・85棟A仮設校舎賃貸借10億7200万円(債務負担行為1億3600万円)・10棟B物品移動1億4400万円・84棟C工事監理3600万円・14棟
【高等学校再編事業】
東葛飾高校への中学校の併設や、大原高校、岬高校及び勝浦若潮高校の統合のために必要な整備を進める。また、県立高校への福祉コースや総合学科の設置などにより、魅力ある学校づくりを進める。@東葛飾高校への中学校併設8億2050万円A大原高校、岬高校及び勝浦若潮高校の統合4億420万円B総合学科の設置等学習内容の多様化7970万円(小見川高校福祉コースの設置、小金高校総合学科の設置、印旛明誠高校新たな選択科目の設置)
【県立学校空調設備整備事業】
疾病や障害等により体温調整が困難な児童生徒のために、特別支援学校の工芸室などの作業実習室に空調設備を整備する。また、教職員の執務環境の改善を図るため、県立高校の職員室等管理諸室に空調設備を整備する。@特別支援学校作業実習室空調設備整備8694万9000円(千葉特別支援学校、市川特別支援学校等8校25室)A高等学校職員室等管理諸室空調設備整備3699万8000円(設計4校、空調設備リース12校、うち新規4校・継続8校)