建通新聞社四国
2015/03/06
【香川】放置竹林整備推進事業を創設 香川県
香川県は、2015年度から新たに「放置竹林整備推進事業」を創設し、道路周辺等に拡大している放置竹林対策に取り組む。
道路端から約20bの範囲で接する道路周辺等の放置竹林で、伐採から植林、保育(刈払い)までの一連の取り組みを森林所有者が行う場合に、県単独費により82%の補助率で森林所有者等に助成する。伐採は単独費全ての82%まで、植林と保育は国補事業活用するため、72%までの国補と10%の県単費を上乗せする格好で助成する。補助率82%は県森林整備としては最高の率。事業実施主体は森林所有者や森林組合になる。四国では初の取り組み。
事業スキームは市町が対象とする放置竹林の具体的な箇所を市町が選定。森林所有者の作業同意や経費の一部負担、所有者が作業をできない場合の竹林伐採等作業を、実際に行う森林組合と調整しつつ市町が事業計画を策定。3者の間で協定を締結した上で竹林の伐採から植林、保育までを行う。植林、保育は竹林を伐採後に再生竹の刈払いを実施。併せて広葉樹などの植林をイメージしている。
県の森林面積に占める竹林面積は8万8000fのうち約3000f(林野庁11年度末調査)で3・4%と、全国3位。竹林は根が浅く土砂災害防止の観点からも早急に取り組む必要性が指摘されている。また、森林所有者の高齢化により現森林所有者自らが作業を行うことは困難で、現状では森林組合に竹林伐採等の作業を委託するケースが大半を占めるという。県内で森林面積に占める竹林面積が多いのは高松市、坂出市、三豊市、東かがわ市、三木町、綾川町、まんのう町など。
県は道路周辺等にある竹林を延長換算し100`と見て道路周辺等から約20bの竹林範囲とすると、放置竹林は約200fを想定しており、15年度から10年間の事業予定量を見込んでいる。15年度はまず約15fの事業量から取り組む。