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日本工業経済新聞社(群馬)
2015/03/04

【群馬】2014年度の中間前金払取得状況

県建設企画課は、本年度1月末現在でのぐんま電子納品システムを使用した中間前金払取得状況をまとめた。本年度から取得条件を緩和するなどの措置を講じたことが奏功し、前年度同期比で取得件数率は11%、取得金額率は12%増加した。同課では今後も取得率の増加を目指していく。
県県土整備部では、2012年9月から受注者の利用拡大と資金計画支援を目的に、ぐんま電子納品システムを使用した中間前金払手続きの電子化を開始。13年度までは設計金額1000万円以上の工事を対象としていたが、14年度からは800万円以上に拡大した。中間前金払の請求条件も13年度までは請負代金額が150万円を超えて工期が90日以上の工事だったが、14年度からは請負代金額が50万円以上の工事へと大幅に広がった。このほか、前払金の取得、工期の2分の1経過、作業経費が請負金額の2分の1以上などがある。
ことし1月末現在での電子納品システム対象工事件数は1754件で全体の59%、対象工事金額は600億3900万円で同91%を占める。このうち、中間前金払を取得する条件が整ったのは836件、317億6300万円で、中間前金払総額は約2割にあたる63億5300万円。このほか、取得条件を1月末時点では満たしていない工事のうち、434件は今後取得対象となる見込みという。
取得状況を見ると、条件をクリアした836件のうち、実際に取得したのは636件で取得率は76%に上る。取得金額は47億4400万円で、取得率は75%となった。前年度は1月末時点で取得件数540件で取得率は65%、取得金額は42億8900万円で取得率は63%だった。前年度と比較すると、本年度は件数が96件・11%増、金額は4億5500万円・12%増となった。このうち、本年度から広がった「設計金額800万円以上1000万円未満」の取得件数は31件、取得金額は5400万円。取得件数率は56%、取得金額率は53%となり、比較的小規模な工事においても取得率は過半数を超えた。
同課は今回の状況を受けて「業界に対して中間前金の説明をしてきており、かなり浸透してきた。今後も取得率を増やし、下請けに対し請負代金を払える構図をつくっていきたい。お金がどんどん流れることで、経済活性化につながることを期待している」と話している。