日本工業経済新聞社(茨城)
2015/02/28
【茨城】県 最終補正予算で国補公共に12億円
県は本年度の最終補正予算案を発表した。国補公共事業費は、国の内示額確定で当初計画していた通常分が122億5100万円減となった一方、経済対策分として12億1500万円を計上。国体関連では笠松や堀原の運動公園改修に6億1400万円。地方の活性化に向けた国の交付金(地域住民生活等緊急支援のための交付金)では、水郷筑波サイクリング環境整備事業(1億6500万円)などが盛り込まれた。
国補公共事業費の大幅な減額は、国が全国的に連続立体交差などの費用に充てることを決めたことから、これを行っていない県で予算が削られたもの。
その一方、震災対策を含む経済対策関連で投資的経費が追加され、国補公共事業費に12億1500万円を計上。主に河川の築堤工事、河川の災害復旧、土地改良事業などに充てられる。
県営体育施設再編整備事業では、国体開催に向けた笠松運動公園と堀原運動公園の施設改修に6億1400万円。当初予算の48億6900万円に充当される。
地域住民生活等緊急支援のための交付金では、プレミアム商品券など消費喚起のソフト対策がウエートを占める中、地方創生先行型の事業として、水郷筑波サイクリング環境整備事業に1億6500万円を配分。つくばりんりんロードと霞ヶ浦周辺のサイクリングコースをつなげ、長さ日本一(約180q)のサイクリングロード整備を目指す。
そのほか同交付金には、笠間陶芸大学校の来年4月開設に向けた準備等事業費(機器設備などの整備)に6900万円。
さらに、いばらき木づかい環境整備事業(公共施設の木造化・木質化への補助)に前倒しで7億3900万円、農地集積総合支援基金積立金に7億9800万円を充てる。
原子力災害対策では、PAZ圏内の病院などが実施する施設の放射線防護対策助成費に6億3300万円。
また将来負担金の縮減策として、都市計画事業土地区画整理事業特別会計への繰り出しにTX沿線開発分と阿見吉原地区分を合わせ128億2500万円。レイクビュー水戸建設償還金の一括繰上償還などを行う。
債務負担行為では、国営など5つの土地改良事業で負担額を減額変更するほか、相野谷川改修に伴う鉄道橋架換の費用負担を増額変更する。