2014年度第5回静岡県社会福祉審議会老人福祉専門分科会が19日に開かれ、県の「ふじのくに長寿社会安心プラン」案について審議した。会合では、県が第6期介護保険事業計画での介護施設などの整備について説明し、15年度〜17年度で特別養護老人ホームは26施設(定員1705人)の整備着手を目指すとした。分科会としては最終の審議となり、県は3月末までに安心プランの成案をまとめる。
「ふじのくに長寿社会安心プラン(第7次県老人福祉計画・第6期県介護保険事業支援計画)」は、25年の地域包括ケアシステムの構築に向けて、15年度〜17年度の3年間の重点施策の方向性と目標を示した実施計画。「地域に根ざした質の高い介護サービス等が提供できる長寿社会づくり」など四つの施策体系で構成し、特別養護老人ホームの整備推進などの主要施策と数値目標を示す。
第6期介護保険事業計画での介護施設などの整備は、介護保険事業計画を実現するために必要な施設を、地域医療介護総合確保基金を活用して行う。15年度〜17年度の整備着手年度別に必要な施設数と定員を示している。
整備状況は、特養の他、地域密着型特別養護老人ホームが7施設、定員203人、介護老人保健施設が10施設、718人、認知症高齢者グループホームが31施設、399人、軽費老人ホームが5施設、229人、養護老人ホームが1施設、90人となっている。
委員からは、「介護分野でも人材が集まらない状況がある。特養など整備してもオープンできない施設が出てくるのではないか」と、危機感を表す意見などが出された。
(2015/2/27)
建通新聞社 静岡支社