日本工業経済新聞社(山梨)
2015/02/25
【山梨】都留文科大が拡張 合同庁舎は移転
都留市と都留文科大学は、同大学の新学科設置へ動き出した。学会開設に伴い市では、大学基金約30億円を活用して、同市田原三丁目にある県の南都留合同庁舎の土地と建物を買い取り、新校舎を整備。合同庁舎は現庁舎の100m北側へ移転し県が新築する。
新校舎は県合同庁舎の場所に建設する計画のため、市と都留市土地開発公社は今月16日に「都留文科大学用地拡張事業に必要な代替え地の代行買収委託」の仮契約を締結。3月定例市議会で承認を求める。承認されれば、市では取得および造成工事を土地開発公社へ委託し、用地調査や用地交渉、契約締結、登記、用地費支払いなどを進める。
委託期間は、契約締結日から2015年10月31日までで、委託料の支払限度額は、3億2000万円(税込み)。
用地代行地は、都留市田原二丁目の宅地や田畑で、登記簿上の面積は約3754・04uとしている。
大学用地の拡張事業は、国際バカロレア(IB)に対応した教員を養成する新学科「(仮称)国際教育学科」の設置を行うことにより、学生と教員の増加に対応するため、南都留合同庁舎跡地に大学COCゾーンを整備するもの。
ゾーン内には新校舎を建設し、新学科のほか、地域交流研究センターと教職支援センター、国際交流センターを集約した機能を設置する。
学科開設に伴い、市では大学基金約30億円を活用して、同市田原三丁目にある南都留合同庁舎の土地と建物を買い取り、新校舎を整備。現庁舎の100m北側に土地を移転し県により新築していく。
大学側では今月24日に記者会見を行い、大谷理事長は「(拡張を計画していることを)堀内市長へ要望し、市長が代替え地を用意することを条件に知事へ直接交渉することを約束して頂いた。昨年12月には包括連携協定を締結した。地方の大学は生き残りをかけて魅力のある大学づくりをしていきたい」と述べた。
合同庁舎用地取得計画案は次のとおり(最短の場合)。
【2015年度】
◆市が合同庁舎移転先を確保(約4000u)
◆現合同庁舎用地(約1万u)の一部と等価交換
◆現合同庁舎用地(約6000u)を市が買収し、あわせて現合同庁舎建物を市が買収
【15〜17年度】
◆契約成立後に県は移転先に新合同庁舎を建設
【17年度末】
◆新合同庁舎が完成し引っ越し後に市は庁舎跡地と建物を大外へ出資
【18〜19年度】
◆現合同庁舎跡地へ大学新校舎を建設
【19〜20年度】
◆新校舎供用開始を予定