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建通新聞社(神奈川)
2015/02/25

【神奈川】神奈川県 農業用水路を活用した再生可能エネルギー 候補地複数あり環境農政局長

 神奈川県の金子眞理子環境農政局長局長は25日の県議会で、農業用水路を活用した再生可能エネルギー導入について「有力な候補地がいくつかある」とし、地域の事業計画策定などに対して積極的な支援を行う考えを示した。渡辺紀之議員(自民党)が、「農業基盤整備後の維持管理、経費節減にどう取り組むか」と質問したのに答えたもの。
 局は2013年度に「かながわ農業用水小水力等再生可能エネルギー導入可能性調査」を実施(オリエンタルコンサルタンツが担当)。小水力発電と太陽光発電について可能性を調査した。
 小水力発電は、水路の流水エネルギーを活用することを見込み、調査では、どこの用水路のどの位置に発電の適地があるかを抽出。発電を実現するためにはどのような課題があるかを整理した。
 太陽光発電については、用水の頭首工や、用水路上部などを利用して、発電施設を設置できないかなどを検討し適地を抽出。他の自治体の事例や、県内の状況なども整理した。
 この結果、実施可能な候補地が複数抽出されたため、今後、地域に事業の実施を働き掛け、県や国の補助制度を活用して事業化を後押しする。発電した電力を農業基盤施設の維持管理や経費節減に活用することを見込む。
 局は、農業用水路を活用した再生可能エネルギーとして、南足柄市の文命用水で垂直2軸クロスフロー水車による小水力発電の実証試験調査を行っている。これらの成果を検証しながら農業施設での再生可能エネルギー導入を推進する考えだ。