建通新聞社四国
2015/02/24
【香川】香川県 社会保険等未加入業者を排除
香川県は4月1日以降に入札公告を行う県発注工事の1次下請け契約から原則として、社会保険等未加入業者を排除する。
県は2015年度・16年度入札参加資格審査の申請から社会保険等への加入を申請要件にするなど、元請け業者を社会保険等加入業者に限定しており、県発注工事の元請契約からの排除に加え、個別工事で1次下請契約からも未加入業者を排除し、社会保険等未加入対策を徹底することにした。
国の取り扱いと同様に県工事請負契約約款で元請け業者に対し、下請け代金総額が3000万円(建築一式工事は4500万円)以上の工事について原則として社会保険等未加入業者との下請契約を禁止。違反した場合は元請け業者に未加入業者との間の契約額の1割の制裁金を請求する。また、案件ごとに元請け業者に1〜6カ月の指名停止措置を行う一方、工事成績評定で減点する。
元請け業者にとっては一定の下請け代金総額以上ではあるものの、1次下請けで社会保険等未加入業者と契約した場合は制裁金が課されるだけでなく、指名停止措置や工事成績評定での減点につながり、格付けや総合評価の面で大きなダメージを受けることになる。ただし、1次下請け契約で特殊な事情がある場合は、一定の期間内での下請け業者の社会保険等の加入を条件に、ペナルティを適用しない猶予も設ける考えだ。
健康保険や厚生年金保険および雇用保険といった建設業者の社会保険等未加入対策は、建設産業の持続的な発展に必要な人材の確保などの観点から、県はこれまで建設業許可や経営事項審査での加入指導に取り組んできた。今回、4月1日以降の県発注工事の入札公告分から1次下請契約での社会保険等未加入対策を実施することで、社会保険等の加入促進に大きくつながるものと期待されている。