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建通新聞社(中部)
2015/02/13

【愛知】CIMによる情報共有を試行 中部地整

 国土交通省中部地方整備局は、コンストラクション・インフォメーション・モデリング(CIM)について、設計〜施工や施工〜維持管理など、次工程に進む際の情報共有に試行的に取り組む。12日に開いた建設ICT普及導入研究会の総会で、2015年度の取り組み事項として示した。また、情報化施工の使用実態を調べ、最適な施工規模の算出なども行うとした。
 研究会は、同局が事務局を務めている。情報化施工の普及や技術開発に向けて受発注者が情報交換する場となっている。
 CIMは土木構造物の3次元データに、地質など周辺環境や、設計図書、維持管理時の帳票など、関連する属性情報を“ひもづけ”して活用する技術。土木施設に関する情報を直感的・網羅的に把握することができる。調査・設計・施工・維持管理の各段階でCIMを活用するだけでなく、次工程に進む際にデータを共有することで、作業の効率化が期待できる。
 同局発注の工事でCIMの活用は急速に拡大している。13年度に2件だった試行工事の希望件数が、14年度は12月の時点で19件にまで増えた。同局は今後、調査や施工などの各段階で必要となる土木施設の属性情報を精査する。また、次工程に進む際のデータの受け渡しや、受発注者間で情報を共有する際の課題を抽出し、CIMの有効性を検証していく。
 情報化施工の普及に向けた取り組みでは、各技術に最適な施工規模の把握が課題となっている。TS出来形管理では、土工1000立方b以上の活用率が60%を超える一方、それ以下では19%と極端に下がった。そのほかの情報化施工についても今後、活用数の蓄積に伴い、最適な施工規模を探っていく。

提供/建通新聞社