建通新聞社
2015/02/03
【大阪】本年度中に検討会議 市営萩之茶屋住宅移転
大阪市都市整備局は、あいりん地域のまちづくりの方向性を踏まえ、本年度中に市営萩之茶屋第1住宅移転に向けた検討会議を立ち上げる考えだ。担当者は「地域の声をしっかり反映させた計画にする」とし、早ければ2015年度中にゾーニングや施設内容をまとめ、早期具体化を目指す。
同住宅は、あいりん総合センター上部の5〜13階部分に併設されている。構造は鉄筋コンクリート造(配置戸数177戸)。過年度の耐震診断調査で耐震基準を満たしていないことが判明し、早急な対応が求められている中、萩之茶屋小学校跡地への移転建て替えが打ち出された。
同小学校は、いまみや小中一貫校開設に伴う学校の統合・再編により、本年度末に学校としての役割を終えることが決まっている。敷地面積は7442平方b。場所は大阪市西成区萩之茶屋1ノ11ノ15。
跡地の活用については、市営住宅のほか、広場、憩いの場、保育所、防災機能、公民館などの導入が想定され、今後の検討会議で入居者や地域関係者らと協議し、具体案を固める。
昨年行われた町会や支援団体、労働団体によるまちづくり検討会議では、同校北側にある緑のスペース「萩の森」とともに、公園や防災のために利用できるようにすべきという意見が多数あったようだ。
また、あいりん総合センターに隣接する萩之茶屋第2住宅についても同跡地への移転建て替えの方向性が示されており、別途、居住者との協議・調整を進める。第2住宅の既存住棟は、鉄筋コンクリート造7階建ての西棟と同造6階建ての東棟の2棟(配置戸数108戸)からなっている。
第1住宅建て替えのスケジュールは今のところ未定だが、市営住宅の基本的な工程では、設計から工事の発注までに2年、工事に2年の合計4年程度が見込まれる。