昨年、車両系建設機械による死亡労働災害が多発したことから、静岡労働局は28日、建設業労働災害防止協会静岡県支部(木内藤男支部長)など17団体に対して、用途外使用禁止などの防止対策徹底を要請した。
昨年の建設業の死亡災害は8件で、前年と比べ3件の増加だった。8件を起因物別に見ると、車両系建設機械によるものが5件と多発していた。このため、同局では、同種災害の防止を図るためリーフレットを作成、関係17団体に送付し、会員事業者に対する周知啓発、指導を要請した。
5件の災害事例を踏まえて、リーフレットでは@作業計画の作成と関係労働者への周知A接触による危険防止対策(旋回範囲内への立ち入り禁止の徹底)B転落防止対策(作業場所の地形・地質調査など)C用途外使用禁止の徹底―の4点を基本事項として挙げている。
特にCの用途外使用禁止の徹底では、クレーン機能付きドラグ・ショベルでつり上げ作業を行う場合、必ずクレーンモードへ切り替えるよう注意している。
要請では、併せて職場での転倒災害の防止対策も呼び掛けている。
(2015/1/30)
建通新聞社 静岡支社