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建通新聞社(東京)
2015/01/27

【東京】五輪選手村建設で事業協力者の公募開始―都

 東京都都市整備局は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村宿泊施設として使用する住宅棟の建設で「事業協力者」の公募手続きを開始した。五輪開催までのT期工事期間に22棟の宿泊施設を、五輪後のU期工事期間で超高層タワー2棟を新築することで計約5950戸の住宅を供給するプランに沿って、具体的な事業内容を都と事業協力者が協力して検討する。過去3カ年で年平均1500戸以上の分譲マンションの供給実績を持つ単体企業またはグループを対象に2月2日まで希望表明を、3月2〜6日に応募申し込みをそれぞれ受け付け、プレゼンテーションやヒアリングを経て3月下旬に決定する。住宅などの建設を委ねる「特定建築者」は、事業認可後の16年春にあらためて公募する。
 今回の事業では、中央区晴海5丁目の約18万平方b(建物などの敷地面積は13万3900平方b)に、まず選手の宿泊施設として板状の住宅棟22棟を16〜19年度で建設。五輪後の20〜23年度で同住宅を改修するとともに高さ180bの超高層住宅棟2棟と商業棟を新築。全体で延床面積67万7900平方bの建物を配置し、住宅5950戸を供給する。
 都の「個人施行」による第一種市街地再開発事業の手法を取り入れ、基盤整備の実施後に民間事業者(特定建築者)に住宅などの建設を委ねる。
 今回公募する事業協力者は、都と共に▽ユニバーサルデザインや景観、水辺空間、緑化といった「地域特性を踏まえた魅力あるまちづくり」▽多世代や外国人対応など「多様なすまいの実現」▽選手村利用後の住戸改修計画▽生活利便施設、地域貢献施設、BRT(高速バス輸送システム)などの交通施設の計画▽防災対策▽水素エネルギーや太陽光など再生可能エネルギーの導入―を検討し、建物の基本設計をまとめる。
 都は並行して15〜16年度に都市計画手続きを進め、16年春に再開発事業の認可を得た後、特定建築者をあらためて公募。同年秋までに決定して選手村の建設を始めてもらう。