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日本工業経済新聞社(茨城)
2015/01/27

【茨城】土浦市 駅北再開発事業で実施設計中間報告まとむ

 土浦市土浦駅北開発事務所は、JR土浦駅前北地区第一種市街地再開発事業の基本設計を鰍hNA新建築研究所(東京都文京区)で進めており、このたび実施設計の中間報告がまとまった。施設棟はS造4階建て、延べ約1万190u。年度内に実施設計をまとめ、権利変換計画認可に向けた作業を進める。本体工事は2015年6月ごろにも公告。17年7月の供用開始を目指す。事業費は総額75億5000万円で、このうち工事費は62億7000万円を見込む。最近の資材高騰などを受け、基本設計段階から工事費は11億4000万円増加した。
 JR土浦駅前北地区再開発事業は、空洞化の進む土浦西口周辺地区の魅力化、活性化を図るために図書館を核とした施設棟を整備するもの。
 施設棟は、S造地上4階建て、高さ約27・3mで、制震構造を採用する。
 内部機能としては、1階に交番(約130u)、業務店舗(約540u)、ギャラリー(約930u)を配する。また災害時の一時避難所として機能を継続するため、防災用品を備蓄する倉庫も用意する。業務店舗前には、さまざまなイベントを開催するプラザ(屋外広場)を配置する。
 ギャラリーは展示ギャラリーとオープンギャラリー2つの展示空間を設け、可動展示パネルにより展示会以外にも多目的に使える空間とする。施設内の駐車場は9台分、駐輪場は45台分。
 図書館は、2〜4階までの延べ約5120u。ペデストリアンデッキで駅と2階を接続。図書館入口につながる部分はデッキテラスとし、プラザのイベントを見下ろせる形にする。またデッキテラス沿い(東側)には約400uの保留床を配する。
 2階の内部には、まちの情報コーナーと新聞雑誌、くらし趣味、文庫本コーナーなどを設け、気軽に入れる立ち寄り型図書館とする。エントランスに面して、図書館の営業時間外でも利用可能な自動返却機を設置する。
 児童部門には、読み聞かせエリアやおはなし室を設け、お話し室に隣接するプレールームは素足での利用を見込む。
 3階は、ホールを中心にレファレンスエリアとポピュラーエリアで構成。またステップガーデンに浮かぶ読書サロン(ワークショップスペース)やビジネス・研究者などが予約利用する個室を配する。AV・PCカウンター吹き抜けを囲む形で用意する、
 4階には学習室や青少年ラウンジを配置するほか、事務室等職員用諸室をまとめる。北側には、扉による管理区画で双方向利用できる定員約100人の研修室を設ける。
 また4階に屋上ガーデンを配し、駅前オアシスを創出。1階プラザから屋上へ続く大階段のあるステップガーデンと合わせて、誰でも利用できる駅前のくつろぎの場とする。2階部分のステップガーデンは24時間通過可能な半屋外空間とし、駐車場3階と接続する。
 ホームに面した2・3階部分には屋外テラスを用意し、電車を見ながら会話を楽しめる作りとする。3階の施設南側には駅前広場を望む読書テラスを配する。
 施設北側に整備する駐車場棟は、配置駐車場はS造、延べ床面積約2870u、高さ13・4m。駐車場(約2740u)72台分、バイク(約70u)12台分を用意。駐輪場(約60u)は44台分とする。1階と3階で施設棟と接続する。
 概算事業費は75億5000万円。調査設計計画費が5億円、土地整備費が1億4000万円、補償費が5億8000万円、工事費が62億7000万円、その他事務費等が6000万円。工事費の内訳は、施設建築工事費が60億3000万円、公共施設工事費が2億4000万円。
 今後のスケジュールとしては、年度末までに実施設計を策定するとともに、権利変換に向けた作業を進め、15年度前半に計画の認可を受けたい考え。本体工事は6月までに公告し、7月にも着工、16年度後半の完了を予定。続いて解体・外構工事を進め、17年7月の供用開始を目指す。