建通新聞社
2015/01/22
【大阪】市場調査と仕様書作成 バカロレアで大阪市
大阪市教育委員会は、国際バカロレア認定校の整備に向け、2015年度に市場調査を実施し、引き続き事業者公募のための仕様書作成を行う。18年度の開校を目指す。
国際バカロレア認定校は、国際的に認められる大学入学資格が受けられる学校。市では、公設民営による中高一貫校を新たに整備し、カリキュラムを設ける方向で検討しており、公立学校の運営を民間事業者に委ねる全国初の試みにもなる。
具体化に向けては現在、国が公設民営学校の設置に係る国家戦略特別区域法の改正に取り組んでおり、改正後、公設民営手法について文部科学省と協議を進めていく。
市教委では来年度当初予算編成で、法改正を見据え、市場調査や仕様書の作成業務の委託費など1282万円を要求中。
担当者によると、「早ければ来年度上半期に市場調査を実施し、対話を行いながら、建設地や施設規模など中高一貫校の整備計画を固め、事業者の募集手続きに入りたい」としている。
市では昨年、公立学校運営の民間開放に係る市場調査を実施。15者が参入可能とし、▽国際バカロレアに特化した中高一貫校▽理数系か英語に特化するなどの特色ある中高一貫校▽小学校▽中学校▽小中一貫校−などの希望が示された。
15者の内訳は、株式会社8者、公益財団法人1者、学校法人2者、NPO法人3者、株式会社と学校法人のグループ1者だった。
15年度はさらに踏み込んだ市場調査を行い、事業者募集につなげる。
国際バカロレアは、非営利団体(本部・ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラム。国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格)を与え、大学進学へのルートを確保することを目的として、1968年に設置された。
1月現在、世界140以上の国・地域の3963校(日本国内28校)で同教育プログラムを実施している。