日本工業経済新聞社(埼玉)
2015/01/22
【埼玉】県下水道局が水循環センターで見学会
県下水道局は20日、省エネ型水処理技術の開発を目的とした下水道革新的技術実証事業(B−DASHプロジェクト)に関する施設見学会を本庄市内の小山川水循環センターで開催した。
見学会には下水道事務所、下水道公社職員など約40人が出席。循環センター内の見学者会場で事業概要の説明を受けた後、3班に分かれて施工中の実験設備を見学した。
省エネ型水処理技術は、既設の最初沈殿池を高速繊維ろ過により固形物を除去する方式に改造するとともに、反応タンクを水流発生装置と水質センサーを備えた循環型設備に改造し、下水処理の低コスト化と高効率化を目指すもの。参加する企業は前澤工業(川口市)と石垣(東京都中央区)。
概要説明の質疑応答で企業担当者は、最初沈殿池において脱水工程に送る難脱水性の余剰汚泥の減少などによるコスト削減。また、反応タンクは処理時間の大幅な短縮と硝化液循環ポンプが不要となることで、同等の高度下水処理施設と比較し約30%の省エネ化が期待できる−−と回答した。
主要な見学施設は1系3号水路の最初沈殿池、高速繊維ろ過槽、反応タンク、分配槽可動堰など。通水前の反応タンクではタンク内部まで降りて、嫌気槽攪拌機、水流発生装置、散気装置などを真近に見ることができた。