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福島建設工業新聞社
2015/01/20

【福島】相馬工業用水道/来年度、2期整備着手/設計、測量は今年度

 県企業局は、27年度から4カ年で「相馬工業用水道第2期整備事業」を進める。供給先の相馬中核工業団地に、火力発電所をはじめとする企業等進出計画が進んでいるため、希望給水量増加に伴う基盤を整備する。現在給水相談がある水量を全て契約した場合の必要量は、1日最大5万100立方b。これに対応するため、浄水場からの配水管を現ルートとは別に約10`敷設し、現在3万4700立方bの計画給水能力を、全体計画の同5万5600立方bに拡大する。
 相馬工業用水道は、相馬地域総合開発計画に基づき、相馬中核工業団地内立地企業に対して工業用水を供給するため、昭和50年度に第1期建設工事に着手。平成4年4月に一部給水開始した。
 用水は、県が飯舘村大倉字松ヶ平地内に建設した「真野ダム」から取水。同ダムから相馬市に整備した「初野浄水場」まで約17`(管径800〜900_)の導水管を敷設するとともに、同浄水場から団地内立地企業への配水管約10`(100〜600_)を整備した。
 浄水施設1期事業は、1日最大3万4700立方bの処理能力計画で、フロック形成池(上下う流式)2池と薬品注入装置2池を整備した。26年12月1日現在、8者に対して1日2万1850立方bを供給している。
 第2期整備は、同団地への火力発電所建設計画などに伴う希望給水量の増加に対応するもの。浄水施設の給水能力を1日2万900立方b増やし全体計画の1日5万5600立方bまで引き上げる。配水管と水管橋は約10`を布設する計画だ。
 現在相談されている給水量が実現すると、契約率は全体計画の9割以上になる見通しで、一般会計からの繰り入れ解消や、企業の操業開始で雇用創出や取引拡大など、地域経済への波及も見込まれるとしている。
 第2期整備の基本設計は、セントラルコンサルタントが2月末納期で進めている。配水管の詳細設計は日水コン、測量業務はその1(2・8`)をふたば、その2(3・6`)を大和田測量設計、その3(3・4`)を福建コンサルタントが担当。地質調査は庄建技術と地質基礎工業が受注した。配水管詳細設計は今月末、測量と地質調査は3月下旬納期としている。
 浄水場に関しては、基本設計で現有施設によって対応可能か、施設拡張が必要か判断する。
 工事は、28年度着工の見通し。一部給水開始させながら、30年度内に整備完了させる計画だ。