日本工業経済新聞社(群馬)
2015/01/14
【群馬】近く橋梁架設に着手 国道18号高崎安中拡幅
高崎市と安中市などを結ぶ国道18号の4車線化(高崎安中拡幅事業)で、国土交通省高崎河川国道事務所は、安中市内のバイパス部L1・4q区間について、新年度中の供用を目指し整備を進めている。主に2つの橋梁で構成する区間で、近く2橋目の上部架設を始める。新年度には舗装や照明など最終工程に入る予定だ。
現場は、安中市安中地内の国道18号。高崎から安中方面へ向かい、沿線に大型スーパーなどが立ち並ぶ周辺で道路が2つに分かれる。一方は本線となる高架橋、もう一方は側道を経て高架下の交差点につながる。この高架橋と側道の間に新たに橋梁などを整備し、4車線化する計画だ。
橋梁は、碓氷川に架ける新久芳橋と安中駅前に架ける中宿高架橋の2橋を整備する。新芳橋は4径間連続PC箱桁橋でL約203m。すでに上部の架設が終わり、現在、佐田建設(前橋市)により橋面鋪装などが行われている。
中宿高架橋は、5径間連続鋼箱桁橋でL260m。今週にも上部が現場に搬入され架設が始まる。当初は側道を通行止めにしクレーンで架設する予定だったが、側道の交通量が多いことから切り回すことにした。それにより施工ヤードが制限されるため、架設は『PC押し出し工法』に変更する。同工法は橋台の背後で桁を製作し、橋体を徐々に押し出すように架設する工法。桁下の空間が狭い場所などでの架設で広く取り入れられている。
新年度は架設を進めるとともに、防護柵や舗装といった仕上げの工程に入る。同事務所の伏見利行副所長は「夏までに架設を終え、年内には橋梁を完成させたい」と意気込む。舗装など、今後の工事発注時期やロットについては現在、工事内容の検討を進めているところ。
高崎安中拡幅は、高崎市上豊岡町から安中市安中4丁目までを結ぶ全長6q。1983年の事業化後、1989年に着工し、高崎市側の現道拡幅から始めた。その後安中方面へと整備を進め、2006年度に現在事業中の区間を除く4車線化が完了した。現在整備中の区間完成後はL600mの現道拡幅が残るが、その区間については今後の交通状況をみながら整備の時期を検討していく。