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日本工業経済新聞社(山梨)
2015/01/14

【山梨】リニア駅周辺の導入機能案

 県は、甲府市大津町に建設されるリニア駅の周辺に導入する機能を、このほどまとめた駅周辺整備基本方針骨子案に盛り込んだ。対象区域約24hに導入するのは@交通結節機能(駅前広場、駐車場)A観光機能(案内施設や展望施設など)B憩い・交流機能(公園)C産業振興機能(健康寿命研究センターなど)。
 導入機能の内容や規模、配置方針は次のとおり。
 【交通結節機能(約6h)】
 ◆駅前広場=駅と県内各地を結ぶ交通手段は@自家用車A路線バス・BRT・観光バス・貸切バスBタクシー―などを想定し、駅南北両側に配置する。
 ◆パーク&ライド用駐車場=リニア利用者、BRT利用者、高速バス利用者用の駐車空間を確保する。中央自動車道や新山梨環状道路とのアクセスを考慮し、駅北側に配置する。
 【観光機能】
 開業効果を全県へ波及させるために導入。全県のビジターセンターやワインなどの特産品のPR、サービスエリアや「道の駅」のような休憩スポットを整備する。
 具体的には、観光案内施設、情報インフォメーション施設、物産展示・販売施設、展望施設を想定。
 観光機能は、リニア乗降客の利便性を確保するため、駅前広場に面する位置に配置する。また観光施設を利用しながら公園を散策できるよう、憩い・交流機能内に分散して配置する。
 また、山々の眺望を楽しみ、リニア走行車両を眺めることができる施設として高さ30mから40mの展望施設の設置を検討する。
 観光機能などの利用者の駐車場は、地区内道路の整備計画や観光機能の具体的な整備内容によって必要台数が変わるため、引き続き検討する。
 【憩い・交流機能(約6h)】
 地域特性を生かした魅力ある駅前空間を形成し、自然環境と調和した山梨らしい駅前空間、アイメッセ山梨と連動する大規模イベント空間として整備する。具体的には公園施設を想定。
 調整池については、親水性を持たせるなど、観光・憩い・交流機能内の一つの機能とした活用を行う。
 【産業振興機能(約5h)】
 未曾有の超高齢社会の到来に対応した本県の成長戦略(医療機器・健康産業の育成・集積、ウエルネスツーリズムの振興など)への貢献、駅周辺の既存施設(山梨大学医学部、県工業技術センターなど)や県内地域資源との連携による相乗効果を発揮するために配置する。
 整備方針は「生涯健康寿命のサイエンスパーク(生涯健康寿命を実現するための製品、サービス、システムの研究拠点)」。
 具体的な想定施設は@健康寿命研究センター(健康科学・医療、予防、リハビリ研究センター。健康な生涯を提供するための学際的な教育研究機能)Aインキュベーションセンター(健康関連の医療機器製品の研究、創業支援。医療・介護サービスの研究・開発支援)B一度に大人数が動くビジネストラベルであるMICE(マイス)&教育学習施設(前記センター関連の教育学習施設。MICE対応施設)Cコンシェルジュセンター(温泉や健康関連施設のインフォメーション機能。県内地域資源活用のための交通結節点)。
 以上は現時点で想定される施設を例示しており、リニア開業時の状況を見据えて検討していく。