建通新聞社
2015/01/14
【大阪】来年度から防災対策着手 大阪駅周辺地下街
大阪駅周辺地区や難波・天王寺などの地下街を対象とした防災対策が2015年度から本格的に進みそうだ。昨年12月に地下街の管理会社や行政機関などでガイドライン案を作成。これを踏まえ、大阪市では新たな補助制度を創設し、具体化を後押しする構えだ。所管する危機管理室は来年度当初予算編成で1000万円の事業費を要求している。
市の補助事業は地下街防災推進事業として、重要な歩行者ネットワークの役割を担う市内の地下街8カ所を補助対象に選定。現在、予算要望と並行して管理会社との調整を急いでいる。
計画では、15年度に管理会社が防災推進計画を策定し、これに基づき、地下街の耐震補強、天井改修などを進めていく。
当面は、大阪地下街が管理するホワイティうめだなどの四つの地下街の防災対策を先行することとし、15年度は防災推進計画(安全点検と計画作成)の策定費用を一部補助する。工事は16年度になる。工事費用の補助制度については、15年度中に内容を固める予定だ。
また、地下街と接続しているビルと地上出入り口の浸水対策は別途、補助制度を創設し、15年度から止水板などの設置に取り組む。
同市では昨年3月に大阪府、地下街管理会社、鉄道会社、接続する民間ビルとともに大阪市地下空間浸水対策協議会を設置。今後は2〜3月に本年度の最終会合を開き、ガイドラインを正式に策定する。
大阪駅周辺地区では 地下街や地下駅に通じる地上出入り口が150カ所(接続ビル50施設)ほどあり、止水対策が十分でない場所から水が流入する危険性が指摘されている。
管理会社別に見る対象地下街は次の通り。
【大阪地下街】
▽ホワイティうめだ(大阪市北区角田町他)地下2階、3万1336平方b
▽なんばウォーク(中央区難波1丁目他)地下2階、3万7881平方b
▽NAMBAなんなん(中央区難波5丁目他)地下2階、7189平方b
▽あべちか(天王寺区堀越町)地下2階、9771平方b
【堂島地下街】
▽ドージマ地下センター(北区堂島1丁目)地下2階、8123平方b
【朝日ビルディング】
▽中之島地下街(北区中之島2丁目)地下1階、3232平方b
【大阪市街地開発】
▽ディアモール大阪(北区梅田1丁目)地下2階、4万5646平方b
【クリスタ長堀】
▽クリスタ長堀(中央区南船場2丁目他)地下2階、8万1818平方b