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建通新聞社(岡山)
2015/01/14

【岡山】玉野市 市立図書館をメルカに移転 

 玉野市は公共施設の再編整備の一環として、総合文化センター内にある市立図書館と中央公民館などを市役所西側の商業施設(天満屋ハピータウン・メルカ)の2階に移転・整備する方向で協議しており、移転方針(案)を7日公表した。
 移転先の建物(メルカ)は、1993年建設の鉄骨造3階建て塔屋2階建て延べ約2万9382平方b。区分所有者の宇野港土地が保有する建物2階フロア北側のスペース4500平方bに市立図書館などの整備をイメージしている。機能別の構成は、現在蔵書13万冊の図書館機能が約2200平方b、中央公民館機能1200平方b、ギャラリー・ミュージアム機能900平方b、その他、事務所など200平方b。
 整備費用は6億0288万円と試算。内訳は設計・監理費4438万円、改修費4億0850万円、什器・備品購入1億5000万円。維持管理経費も現行1億5086万円から1億1773万円に圧縮されると試算する。
 1月末に開く臨時市議会で方針案が承認されれば、2015年度当初予算編成作業に関連予算議案を盛り込み、4月から指定管理・設計事業者などの公募手続きを開始していく考え。公募要領や要求水準の作成はこれからだが、管理運営を行う指定管理事業者に図書館など施設の仕様やプランづくりを任せる方向で想定しているという。
 パブリックコメントの募集で示されたスケジュール案では、5月末に審査を行い、6月に指定管理事業者を指定。設計期間は約5カ月から8カ月で年内には基本・実施設計を終え、施設仕様の概要を決定。移転先フロアのリニューアル工事は16年度当初に入札公告、16年内に整備を完了させ、17年3月の移転・開業を想定している。宇野にある既存の総合文化センターは移転完了後に解体撤去の予定、跡地利用は未定。
 宇野地区の国道30号沿いに建つ総合文化センターが開設後40年余りを経過し老朽化していることから、現地での建て替えではなく、市街中心部にある商業施設内に図書館などの公共文化施設を移転整備することで、コストの縮減に加え活性化やにぎわい創出などの相乗効果をねらう。市民の意見や要望を反映しながら機能を再編整備するとともに、指定管理者制度による民間ノウハウの活用を想定。中心市街地活性化に関連する暮らしにぎわい再生事業の補助金を活用し、運営の効率化や市の財政負担軽減を図るというもの。市民の意見を聞くため、20日まで方針案に対するパブリックコメントを受け付けている。