建通新聞社(東京)
2015/01/09
【東京】都が五輪競技施設の基本設計開始
東京都は2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の競技会場整備で、「有明アリーナ(仮称)(26)新築工事基本設計」を久米設計(江東区)に、「平成26年度海の森水上競技場基本設計」をパシフィックコンサルタンツ(多摩市)にそれぞれ委託することを決めた。いずれもプロポーザル方式で選定したもので、9日に契約を締結して作業を開始する。8月末までに成果を得て、実施設計を一括したデザインビルド方式で工事を発注する考えだ。
有明アリーナはオリンピックのバレーボール、パラリンピックのシッティングバレーボールの会場として利用する。構造や階数は未定だが、延床面積3万2170平方bの規模を想定。約1万2700席の観客席を配置し、五輪開催時は仮設を含め約1万5000席を確保する。五輪後に想定される利用方法なども考慮した施設の構造や規模、機能の配置などを検討し、機械・電気設備、外構整備を含めて基本設計にまとめる。契約予定額(税抜き)は1億2000万円。施設整備費を404億円と試算している。
一方、五輪時のボート・カヌー競技会場とする海の森水上競技場の整備では、既存の護岸(延長2991b)を改修するとともに、区域の東側と西側にそれぞれ締切堤(延長200bずつ)を新設し、水位を調節するための揚排水施設を設置。併せて中央防波堤東西水路に水門・揚排水施設を設置し、競技関連棟(鉄骨造2階建て延べ5890平方b)や関連諸室棟(鉄筋コンクリート一部鉄骨造2階建て延べ3590平方b)、フィニッシュタワー(鉄骨造4階建て延べ400平方b)といった競技関連施設を新築する。契約予定額は2億6040万円。施設整備見込み額は491億円。