建通新聞社四国
2015/01/09
【愛媛県】私立高校耐震化率は69.9%
愛媛県内の私立学校施設の耐震化率は69・9%。文部科学省が2014年4月1日現在で実施した私立学校施設の耐震改修状況調査がまとまり、発表された。耐震化率は昨年度調査より1・2ポイント上昇したものの、全国平均の80・6%を10・7ポイント下回っている。
調査は私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校で、2階建て以上または延べ床面積200平方b以上の校舎(園舎)、屋内運動場、寄宿舎を対象に実施。
県内の私立の幼・小・中・高・中等・特の全棟数は249棟。うち1982年以降に建築された棟が129棟。81年以前の建築棟が120棟あり、うち耐震診断の実施済み棟が77棟で耐震診断実施率は64・2%。診断の結果、耐震性があるとされた棟は45棟あり、82年以降建築の129棟と合わせた耐震性のある建物棟は174棟で、耐震化率は69・9%となっている。
残り75棟の耐震化が求められる。
施設別では、幼稚園が全棟数128棟。うち81年以前の建築棟が60棟あり、うち耐震診断の実施済み棟が32棟で耐震診断実施率は53・3%。診断の結果、耐震性があるとされた棟は24棟あり、82年以降建築の68棟と合わせた耐震性のある建物棟は92棟で、耐震化率は71・9%となっている。
幼稚園を除く他施設の全棟数121棟。うち81年以前の建築棟が60棟あり、うち耐震診断の実施済み棟が45棟で耐震診断実施率は75・0%。診断の結果、耐震性があるとされた棟は21棟あり、82年以降建築の61棟と合わせた耐震性のある建物棟は82棟で、耐震化率は67・8%となっている。
同省では、耐震化の促進を図るため14年度から、すでに耐震改築の制度がある幼稚園に加え、小学校以上の学校についても新たに耐震改築に対する補助制度を設け、支援強化を図っている。
一方、非構造部材の耐震対策の実施率は51・3%で全国平均の48・2%を3・1ポイント上回っている。調査対象は「天井材」「照明器具」「窓ガラス」「外装材」「内装材」「設備機器」「家具など」の7項目。全私立学校数119校。幼稚園は98園のうち50園、51・0%で対策を実施。他学校では21校のうち11校、52・4%で耐震対策を実施している。