日本工業経済新聞社(山梨)
2014/12/18
【山梨】甲府銀座ビル跡地 約39億円で複合ビル建設
潟tージャースコーポレーションと東京ガス山梨梶A潟Aクロスの3社は、甲府銀座ビル跡地で店舗と集合住宅による複合ビルの建築を進める。先月28日付けで優良建築物等整備事業の補助金交付が決定したため、まず既存建物の解体工事に着手する。総事業費は約39億円で、このうち9億4000万円が補助金。17日には、「中心市街地活性化事業着手記念式典」を挙行された。
建物は1階が店舗で2階から14階までが集合住宅で、今月から解体工事を始め、来春以降に新築工事に着手し、2017年秋ごろの竣工を目指す。
1階の商業施設(約300u)は地域資源を活用した集客機能を整備し、2階から14階を集合住宅(約120世帯)としファミリータイプの住宅を供給。敷地外周は公開空地(約350u)として街に開放する考え。
商業施設については新規のビジネスモデルを構築(地元の知恵、人材、資本などを最大限活用)する計画で、その具体化のため来春には「甲府まちづくりラボラトリー(仮称)」を立ち上げ、策定から拡散までの流れを作る。
また16年秋ごろには、活動の成果と活性化策の具体案(新規ビジネスモデル)を発表し、17年秋ごろに中心市街地活性化に資する新規ビジネスモデル事業を開始する。
記念式典の式辞でフージャースコーポレーションの廣岡哲也会長は「歴史ある甲府の地で私どもに事業機会を与えて頂き、心より感謝している。すべては地域と市民のためと心得ている。それを肝に銘じて事業を進めていきたい」。東京ガス山梨の高嶋英一社長は「山梨の人口は減っているが、定住人口や交流人口を確保したい。今事業は甲府市の宮島ビジョンを実現するためのひとつになる」と述べた。
来賓として宮島雅展甲府市長は「(甲府銀座ビルの建て替えは)新たなマンションの供給にとどまらず、この効果を幅広い関係者の参画による街づくりとして波及させていくための重要なプロジェクト。長らく空きビルとなっていて防災防犯上などの観点から放置 出来ない状況にある」とし、ビルの再生は地元経済界の長年の懸案
と話した。
続けて国土交通省関東地方整備局の上野賢一建政部長は「このプロジェクトは官民が連携して取り組むことで、商店街の魅力が向上し観光客が増加することにより、賑わいのある中心市街地だけにとどまらないと思う」と述べた。
甲府銀座ビル(地上8階地下1階建て)は、商業施設が入居していたが撤退により閉鎖に。その後所有者について差し押さえや公売、異議申し立てにより係争が発生していた。