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建通新聞社四国
2014/12/19

【愛媛】椿の湯改築設計は鳳建築設計

 松山市は、道後温泉本館改築時の観光客の受け皿となる椿の湯改築の基本・実施設計の委託先を16日、鳳建築設計事務所(松山市)とすることを決めた。選定は指名型プロポーザル方式で進め数社を指名、2者から提案があり同事務所を特定した。2016年1月からの着工を目指す。
 選考委員会は、5人からなる市職員で構成。羽藤英二東京大学大学院教授と内藤廣東京大学名誉教授の意見を聞き、提案内容を数値評価し特定した。
 椿の湯改築は、17年愛媛国体の開催までの約3カ年で隣接地(南西側)の民有地1335平方bを買収し、別館となる新施設を建設。国体終了後の本館改修時の観光客用の施設として整備する。既存の椿の湯は、構造躯体に変更を加えず最低限の外・内部改修を行うが、老朽化している設備などは全面的に更新する。
 新築する別館の構造は鉄筋コンクリート造2階一部3階建てとし、建物は木板などの素材を施し木質化を図る。延べ床面積は1500平方b程度(露天風呂部分を含む)。
 施設内容は、エントランス前に広場的な中庭を整備し、周囲を回廊でめぐる。3階には周辺景色を眺めることができる物見塔を整備。休憩スペースでは、道後温泉本館2階以上の休憩施設と同様な機能を備えた140人程度が休憩可能なスペースを確保。
 浴場では露天風呂や本館の又新殿を再現した浴室のほか、歴史的な観点から「女帝の湯(女性専用風呂)」を整備する。
 椿の湯の既存施設規模は敷地面積1717平方b(分湯場含む)、鉄筋コンクリート造2階建て延べ1461平方b。1984年建築。利用者は年間約35万人でうち9割を市民が占める。
 老朽化が進む道後温泉本館の改修は、国体終了後に取り掛かり6年程度が見込まれている。