日本工業経済新聞社(山梨)
2014/12/16
【山梨】中部横断道富沢〜六郷継続が承認
国土交通省関東地方整備局の事業評価監視委員会が12日に開かれ、中部横断自動車道富沢〜六郷間(南部町〜市川三郷町、L28・3q)について事業の継続を承認した。同局では、2017年度の全線開通に向けて、橋梁工事やトンネル工事などを継続する。また、要対策土の処理計画や工事用道路計画の見直しなども進める。
中部横断道の富沢〜六郷間は、広域的な高速道路ネットワークの形成や物流の効率化などを目的に整備を計画。計画延長は28・3q、幅員10・5m。4車線だが当面は2車線で整備する。1998年に施行命令が出され、2006年度に用地に、08年度に工事に着手した。総事業費は2004億円。
全体延長のうち約15qがトンネル、約6qが橋梁、約7qが土工。トンネルは全体19本のうち1本が完成し、15本を施工中。橋梁は全体41橋のうち7橋が完成、29橋が工事中となっている。
事業は全体を3工区に分けて実施。1工区は富沢IC(仮称)〜南部IC(仮称)の6・7q、2工区は南部IC(仮称)〜身延IC(仮称)の13・2q、3工区は身延IC(仮称)〜六郷IC(仮称)の8・4q。
現在は、1工区の戸栗川橋(橋長119m)の上部工、2工区の松葉沢川橋(橋長142m)の上部工、3工区の田原川橋(橋長238m)の上部工などを推進している。
一方で、事業の実施に伴い、要対策土の処理計画や工事用道路計画の見直しなどで事業費増加の要因が発生。現在は、コスト縮減も含めた事業費などの精査を行っている。
事業評価監視委員会で関東整備局は、@事業の費用対効果は1・2で効果が費用を上回るA用地取得は99%に進捗しているB橋梁工事やトンネル工事が進捗C山梨県からも災害時の「命の道」として必要不可欠な道路であると意見が寄せられている―などを示し、今後も17年度の全線開通に向けて事業を促進する方針を説明。了承された。